2010-07-05

山口鷺流狂言


先週土曜日には、大江能楽堂にて能楽学会 第15回能楽フォーラム「山口鷺流狂言—地域伝承の可能性」というテーマで講演を拝聴しました。






また、今回初めて山口鷺流狂言の「柿山伏」、「千鳥」、「鬼瓦」を拝見しました。装束などの出立も、私が祖父より伝え聞いている鷺流の出立と異なっていたこともさることながら、筋立てや型も大蔵流と大きく異なっている事が印象的でした。

「柿山伏」では、大蔵流が1.烏、2.猿、3.鳶であるのに対し、山口鷺流(※他に佐渡に宗家系の鷺流狂言が伝わっているとの事です。)は1.烏、2.猫、3.ももんが、4.鳶となります。
長年、大蔵流では犬の鳴き声が伝わっているのに、なぜ猫の鳴き声がないのか疑問に思っていたのですが、山口鷺流では猫の鳴き声が伝わっていると知り、一つ回答を得たような気がしました。(過去に実際に、狂言講座でも小学生よりご質問いただいた事もあります。)



「千鳥」も太郎冠者の仕方話(?)の筋立ての一部や型も違いがあり、興味深く拝見しました。
「鬼瓦」では趣向そのものが大蔵流と大きく異なり、意外な展開でした。

当ブログでは山口鷺流狂言についての詳述は避けたいと思いますが、貴重な経験が出来たように思いました。

余談ですが、大江能楽堂のすぐ近くには見真大師(親鸞聖人)の入滅されたお寺の跡地があります。

0 件のコメント:

コメントを投稿

まいど!コメント、待ってます!!
(承認制になっていますので、反映には時間がかかる場合があります。)