2015-08-05

【梟のこと】オノマトペ(擬声語・擬態語)について【大阪薪能】

the 能ドットコムさんから、図らずも「第59回 大阪薪能」の案内のリンクをいただいているようなのです。
拙ブログのような駄文垂れ流しサイトに、リンクを張っていただいたこと、誠に汗顔の至りなのですが、もうちょっと我々も「公式な広報戦略」:web上のアクセシビリティーというものに注力しても良いのではないかと思ったりもします。(ただ。僕自身が、当法人運営上採ってる手法もそろそろ時代遅れのようですにゃ。)

さて。
来週の第59回大阪薪能では、僕は2日目12日の狂言「梟(ふくろう)弟役にて出演致します。
よく、狂言と能と歌舞伎との違いは、何ですか?なんてご質問を受けるのですが、今回は当法人が大蔵流狂言教養講座「講義コース」や「体験型講座コース」を承ったときの“さわり”の部分をちょっとだけ書いてみたいと思います(笑)
☞大事なコンテンツなので、全部はお話しできません!ごめんね!!(≧∀≦)/

狂言との違い。
特筆すべき事の一つは、標題にもあげました「オノマトペ(擬声語・擬態語)」だと思います。
三間四方の、何もない能舞台では、演者の「所作(型)」や「科白」、あるいは「間」だけで情景を表現していきますが、現代劇のような効果音や印象的な照明、大がかりな大道具などもありません。(なので、お客様の「想像力」でいろいろ補完していただく必要もあるのですが(笑))

そのような中、我々狂言方は自前で効果音を科白として発声するわけです。扉を開けたり、お酒を注いだり、茶碗が割れたり、掛け軸が破れたり……いろいろあります。
また、イヌやサル、ニワトリ、ウシ、カラス、そして薪能のフクロウなども鳴き声などもあります。

このようなオノマトペを狂言では多く用いる。
というのが、能との違いの一つです。

そして。
この、オノマトペは、狂言が成立した頃の当時の人々の「言語感覚・感性」をそのまま伝えているとも言えます。
例えば、犬の鳴き声を狂言では「ビョウ、ビョウ」と表現します(現代は「ワンワン」ですよね?)が、字面での表記は分かっても、実際にどのように音を出していたのか?というところまでは、なかなか伝わってこないと思います。

狂言では、実は「発音・発声」が親から子へ、子から孫へと口承・伝承として、そのまま伝わっていますので、タイムカプセルのようなものと、言うこともできると思います。(そう、シーラカンスみたいなもんです(笑)☜え?余計ワカラン???)


……と、まぁ大風呂敷を広げたところで!

大阪薪能の、狂言「梟」です。
当時の梟は、どのように鳴いていたのか?(当時の人々はどのようにフクロウの鳴き声を聞き、それを表現していたのか!?)思いをはせて頂けるものと存じます(笑)
☞実際のフクロウのオノマトペを聞きたい人は!大阪薪能へGo!!だべ。

そして、このオノマトペを研究されている方もいらっしゃいまして、『犬は「びよ」と鳴いていた―日本語は擬音語・擬態語が面白い』という本も出版されています。御興味があれば是非、御一読下さい。僕も大変面白く読みましたです。

はい。
ま、そんなんでね。狂言の楽しみ方もいろいろあります。
今回は「オノマトペ」、取り上げてみました。

そして!当法人提供のコンテンツ大蔵流狂言講座(講義コース、体験型講座コース、学校狂言)のお申込み、お問合せ、お待ちしています(*^^)
☞実施事例は、こことかこの記事コメント欄を御高覧下さいまし。

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