2015-06-09

北海道出張公演(6/4〜6/6) その①

最初にお話を承ったのは、昨年2014年の12月9日頃でしたか。
大蔵流狂言方の茂山良暢氏からメールにて照会があり、「長德師を探している島義慈さんという方に、そちら(当法人)の連絡先を伝えてよろしいか?」という内容でありました。

我が師に尋ねると、連絡を取ってこられた島義慈氏は、父とは龍谷大学在籍時の同窓であり、早速に当方の連絡先を伝えてもらうように言ってくれ。とのことでした。

ちょうど、昨年12月10日〜11日は岐阜県養老町立上多度小学校へ、文化庁関連事業のワークショップに伺っていた時期(☜リンク先御参照のこと)であり、我が師が出先から連絡を取りますと……。お寺で主催される全道大会でのレセプションで狂言公演をお願いできないか…。という打診でありました。
誠に有り難いお申し出に、二つ返事で承った次第です。
浄土真宗東本願寺派 専聖寺 御住職 島義慈氏、坊守の島則慧氏には、この度のご縁を賜りましたこと、改めて篤く御礼申し上げます。

特に坊守の則慧氏は、色々な段取り・コーディネートを一手に引き受けられており、僕との連絡役もこなすという、実に八面六臂のご活躍でした。我々がスムーズに舞台を勤めることができたのも、ご尽力のたまものと思います。

会場は、北海道のシャトレーゼ ガトー キングダムという、とても豪華なホテルでした(゜o゜;
同ホテルの法人セールス部マネージャーの、山本氏には、色々とご提案や細やかな情報をご提供頂き、舞台・楽屋の設いも手掛けて下さいました。この場を借りて御礼申し上げたいと思います。

さてさて。
山本氏からお話を伺うと、横1.2m×縦2.4m×高(1.0m、0.4m、0.2m)のブロックを適宜組み合わせ、ステージを組み上げる仕様となっている。ということでした。
これを聞いて、僕は我が意を得たり!!と思うたのでした。

我が師と舞台高を相談した結果、1m高とし、実際の比率に即したサイズで、ザッと左のような図面を描きましてね。能舞台の形にステージを組むことは可能か?と上述の山本氏に尋ねたところ、可能であるとのこと。
☞しかもちょうど、好都合にも18ブロックあったのですよねぇ!(図面は最終段階のものですが、スタンドマイクが要らないくらい声はよく響くホールでした。)

また、舞台のバックには幕などを吊るための懸吊機構(アートバトンと仰っていました)も備わってるとのこと。
これなら、我が家から【影向の松】の背景幕を吊すことも可能であろう。と思われましたので、法人の備品である幕を使うことになったのです……。
☞作ったは良いけど、全然機会が無くて、実は今回が初使い(爆)

そして、出来上がったのが、こういう舞台です(笑)
いやはや!なんか、良い感じですね!

当法人の「背景幕」はですね、善竹能舞台の「影向の松」の縦横比率を少し変更したものです。
また能舞台における鏡板の「影向の松」は、茶色の板に描かれているため、板目を再現して茶色地に松を描いた幕も散見するのですが、当法人の幕は、古くは能楽が屋外の老松の下で演じられていたという故事にならって、青空を模した、水色のグラデーションになっています。
☞え!?解説のネタになると思ったからです(嘘)

これは、楽屋(鏡の間?姿見があるので 笑)から舞台の方を見込んだ感じです。
こっちは、橋懸かりに繋がるステップも用意されています。

そうそう。
当法人の幕は、上辺が袋加工されており、組み立て式のφ30mmのポール(アウトドアメーカーの、スノーピークに無理を聞いて頂きました。☜やっと使えました!ありがとうございます!!を通しますが、それを前述のアートバトンに結わえ付けるのに、鮭・鱒漁師の石橋氏の御手を拝借しました。

立派なお家柄のご一族に連なるお一人なのですが、漁師をなさっているという、実にユニークな好青年でした。

そして漁師さんということもあって、ロープワークは御手の物なのです!
☞いやはや、スゴかったですよ(笑)
写真を撮る前に、吊り上げられてしまって(下ろしたときも石橋氏が実にテキパキと片付けて下さったので)写真が撮れなかったですが、荷重がかかるほど締まるという結び方をして下さいました。

えー。こちらが、「昆布売」のシテ、大名を勤める我が師でございます。お腹には栄養が詰まっています。ラクダのこぶと同じです(たぶん^^; )

そして、見所(客席)は可動式にひな壇になるという座席でしたΣ(゜д゜

舞台を組み上げたホールの隣がメイン会場。こちらでは、主催者の島氏からごあいさつがあり、淺田恵真和上 (本願寺派勧学;龍谷大学教授;文学博士)の御法話が始まりました。

御法話の第1部は会場で拝聴できたのですが、第2部(御講演の核心部分)は残念ながら、装束付け等の準備のために失礼しました。
実は、壁を隔てて声が漏れ聞こえてくるかと期待してたのですが、見事な防音設備で(;^_^A

残念ながら、第2部は拝聴は叶いませんでしたorz
本当に、残念です。


舞台の方は……。
ええ、ええ。いつも通りに雰囲気を楽しみながら勤めることができました(笑)
平家節のちょっとオマケもありましたね(爆)
☞ってか、急きょ前説をする事になり、僕自身は随分と妙な汗をかきましたが、どうでしたでしょうか?(;^_^A 

いや、ま。それはさておき。
ご鑑賞頂いた皆様には、“謡い物”の醍醐味をご堪能頂けたのではないかと存ずる次第です。
なかなか北海道まで伺う機会がなくて、道民の皆様には御鑑賞を頂くことも少ないのですが、お声が掛かれば参りますので、どうぞ御遠慮なくお問合せ下さい。

って、さり気なく、販促して終わりにします(笑)

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