平成27年3月11日(水)12時半〜
平日の御多用のところ、誠に恐縮ではございますが、万障お繰り合わせの上、お越しをいただければ幸いに存じます。
なお、収益は産経新聞大阪本社を通じて、被災地に寄付されるとのことです。
※入場券(¥2,000.-)は、☞コチラ!(法人公式サイト)からもお求めいただく事ができます。
※当法人での取り扱い数には限り(5枚)が御座いますので、是非、お早めに。
さてさて。
僕は、狂言「神鳴」(かみなり)のアド(薬師:くすし)を勤めることになっているのですが……。少し解説のようなことを。
神鳴に登場する薬師(はり師)は、「打鍼法」(だしんほう)という手技を用います。これは、室町時代の鍼灸師である御園意斎(みそのいさい)が考案した治療法と言われています。
☞当法人公式サイトでも解説を御用意しています。(まるで、プロのはり師・きゅう師みたいでしょ!?笑)
また、現在もその伝統的な鍼灸である打鍼法の流れを受け継ぐ一派が残っていると聞いております。
ま、もっとも。
舞台上で用いる打鍼法の御道具一式は、デフォルメされている物ですので、実際に治療で用いる打鍼法の道具と、神鳴に登場する薬師が用いる道具は、大きさや鍼の太さがずいぶん違います。
特に。
我が家で用いる神鳴の鍼道具は、見所(客席)からもそれと分かりやすい(一目瞭然である)ように、かなり巨大化しています。(それに、神鳴さえ尻込みするわけですし。爆☞それが、玄翁好みでした。この発想は、我が家の装束から、型から、随所に感じられるものです。)
余談ですが、日本式の鍼では「管鍼法」(かんしんほう)がメジャーでして、これは鍼の刺入痛が低減できるというメリットがあると言われています。僕が用いる手技は、もっぱら管鍼法になります。
中国鍼などはまた、管鍼法のように管を使わずに、ダイレクトに身体に打ち込んでいきます(我が鍼の師匠なんかはそうでした。バス!バス!!打ってた。笑)
余談ついでに!
公式サイトから我が家で「神鳴」をする場合の面(雷神)の画像をDLできます。
よかったら、待ち受け(壁紙)にでも使って下さいナ(笑)
そうだ!
さらにさらにマニアックな余談ですが……。
薬師の科白に、
「総じて、人間の『脈』は左右の手で診まするが、御神鳴の脈は『頭脈』(ずみゃく)と申して、頭(かしら)で診まする。」という一節があるのですが、これが不思議な型なのですよねぇ。
神鳴の薬師は、患者がたとえカミナリ様であっても、手を抜かずにちゃんと望・聞・問・切の診断を行おうとするところは偉いです(笑)
☞他に狂言「梟」の法印様なども、頭で脈を取りますが……。
おそらく、原典のような当時の「治療行為」があったのだと思うのですけども。
仄聞するところでは、日本の伝統的な鍼灸技術は、その昔(江戸時代頃だったっけ?)から視覚障害者の生業として保護/奨励されてきた経緯があるため、「脈診」による診断が重要視されたとのことです。
はり師・きゅう師は、自分の両手の示指・中指・薬指の三本を患者の両手首3箇所(計6箇所)に当てて、各指先からそれぞれ対応する肝・心・脾・肺・腎・心包の脈の状態を触知します。(詳しいことは、最寄りの鍼灸師にでも聞いて下さいナ。笑)
閑話休題。
この「頭脈」が、如何なる一派の「脈診」であったのか……。判明する日は来るのでしょうか!?(笑)
それとも、「頭脈」は我らが狂言方先達の、全くの創意なのでしょうか……。
ご存知においては、教えて賜り候へ。
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