2015-04-20

【承前】身替座禅のこと。(後編)

これは実にタイムリーだと思いましたよ。

身替座禅は歌舞伎の人気演目の一つでもあるそうですが、松羽目物ということもあり、舞台の背後には影向の松を描いていて、五色の揚げ幕も、能楽にならった様式です。

果たして、歌舞伎では花子をどう捉えて、どう演じるのか。僕の興味の全てはそこでありました(すみません、海老蔵さんのファンではなくて^^; )
☞ところで、今までいろいろリンクを張ってきましたけども、どれもネタバレ要素が高すぎですね(怒)解説にオチまで書くか?

あ!海老蔵さんも初演だそうで。実はちょっとだけ親近感湧きましたデス(笑)
☞初日ではありませんが。

で。感想はといいますと。

これは、役者さんの芸風なのか、それとも歌舞伎ではこう演じるものなのか…。ちょっと判じかねますけれども……。ごくごく軽く、面白おかしく演じるものなのですね(場内からも盛んに笑いが興っていました。)
せりふ自体は、割と似通っていました。

狂言の「花子」ですと、「位」(くらい)という、詞章や謡の音律に重さ/軽さの違い、雰囲気?がとても重視されていますよね。そしてその中で、例えばお客さんの思い描く予定調和をあえて破綻させたりするギャップに、笑いを誘う要素があるのだと思いますが、全体的にそのあたりは違いますよねぇ。(いや、あの軽やかさの中に軽重があったのか。)

あと、歌舞伎の方は中入りの後、出てきた際に花道で唄うだけですよね?
他の所は常磐津連中と長唄連中の掛合になるんですね(この解釈、ワーディングで正しいのかどうか、不勉強で存じません。)
この点、狂言の後はシテの独唱(独謡?)がほとんどですよねぇ…。

今まで、僕は自分自身の中で確固たる規範や基準のようなものが培われていないという意識があったので、なるべく歌舞伎や他の芸能の影響を受けないよう、「鑑賞」に積極的に赴くことはありませんでした。
ようやく最近になって、そういうこともやってもよいように思えるようになりました。(上述のように「違い」を言語化することも出来るようになってきていますし?)
そんなわけで、身替座禅、なかなかに興味深い演目でした。勉強になりました_(._.)_

……そこで。
あえて、昨今、有り難くグビグビ飲んでるビールに喩えていいますと。
歌舞伎の方は、例えばスーパードライ。狂言方の目指すところはベルギービール。僕はまだ第三のビールあたり…か?
☞ってか、余計ワカランわぃ!とか、全然違うわぃ!!いう御批評はナシの方向で(;^_^A 
で、ビールで思い出した余談なんですけども。^^; 
観劇の後は、やはり何か喉を潤したいな!!と思っていました……が!!!

なんせ狭い席で身じろぎもせず拝見していたせいか、どうやら背中を変に傷めてしまった(>_<。。。 らしく……。おそらくは“ぎっくり背中(仮)”再発という感じで……。
スゴスゴと、おとなしく家路についたのでございますよ(´Д` )

ええ、ええ。
残念ながら、僕には北白川に「花子」もおりませんしなぁ(。-∀-) 

0 件のコメント:

コメントを投稿

まいど!コメント、待ってます!!
(承認制になっていますので、反映には時間がかかる場合があります。)