2013-07-31

あらすじ・解説について

以前、さる文筆業の方と話をしてて、
「多くの人は、知りたがり過ぎる。」
というふうに述懐しておられました。
単純明快な結論、分かりやすい筋立て……その、全てを把握していなければ、あるいは把握ができなければ、それは「面白くない。」ストーリーである。と思われてしまう。

そうなれば、狂言(ましてや、能)は非常に不利になります。その演目が成立したころの世相や、時代の感性が共有できていることが前提で、物語が進行したりしますし、舞台のセットなんかも極めて簡略化されています。
ただ、ここは声をにして言いたいところですが、狂言として成立しているテーマは、現代人の志向にも通底する。ということです。実際に演じておりますと、結局、昔も今も似たようなことをやっとるねんなぁ。と思うことが多々あります。
→逆に言えば、だからこそ伝わり、残っているのだとも思うのです。

さて。
釣狐という演目のあらすじ解説を、考えているのですが……とりあえず、ありったけ盛り込んだ内容で作ってみました。師匠と家人にも読んでもらったのですが、もうね、9割がたバッサリ割愛することにしました。
色々調べましたけどね、マニアックすぎてかえって解らない。という結論に達しました(爆)
→ほんとに、せっかくね…いろいろ調べてね……、盛ってみたんですけどね。(ちょっと、惜しい。)

「見どころ」や「型どころ」……、本当に山ほどありますけど。盛れば盛る程、演者のハードルが上がってしまう……!?というのが本音かも知れませんが、評論家として観ていただきたいわけでないのですよ。
何が面白かったか、何が良かったか、何が心に残ったか。それは観た人が決めれば良いことかな……と(笑)
→えー、決して手を抜いたりですね、丸投げして逃げてるわけではないのですよ(笑)それに、観ていらっしゃる方には演者の思い入れなんか、原則関係ないでしょう?(笑)

ま、そんなんでね(どんなんや!?)
次回第5回徳讃会は、推敲に推敲を重ねたあらすじだけを記載することにしました。誌面もごく限られております。

冒頭の世情を踏まえているのか、時に結論(オチ)までも盛り込んだあらすじをも散見しますが、僕はそんな親切なことはしませんゾ(笑)
分からなかったら、ぜひ考えてみて下さい。その狂言が何を伝えたかったのか、通底するテーマは何かを。
もしかすると、解ることもあるかも知れません。

2013-07-30

先週の土曜日(27日)は……

久 し ぶ り に 、お 休 み を 取 り ま し て 。
よぉっく寝ました(≧∀≦)/
-`).。oO(ブログもお休みしてしまいましたが。

まとまった時間も取れたので、次回の解説の草案を作り、チラシに用いるための写真も撮影しました。

そうそう、試着した狐の皮なんかもしまいました。ちなみに藤製のバスケットに入れられています。→

いつもコストダウンのため、“チラシ 兼 番組”の体裁なのですけど、次回は当家の創始者の三回忌追善ですので、当日用のパンフレット(番組)も制作してみようと考えています。
用紙サイズや折り方も含め、デザインをどんな感じで仕上げるかなぁ……楽しみでもあり、難しいところでもあり。

あんまりポップな感じだと、普通の新劇の劇団公演との差異化が図れないし…。
…かといって、いかにも「能 楽 ( 狂 言 ) で ご ざ る っ ! !」という意匠も、打破してしまいところです(笑)

そこがね、自分とこで催しをやっている楽しさ、嬉しさでもあります。
あくまでも、自由な発想で、シズル感のある(おおっと。何かそれっぽい言葉)チラシが出来たらいいですよねぇ…(。-ω-。)ノ☆・゚:*:゚

幸い、印刷屋さんでは気さくなお姉さんが担当して下さるので、有り難いことです。きっとまたイイ感じにデザインを提案して下さると思います。
その為には、こちらもきちっとしたコンセプト(仕様?)を決めておかねばなりませんが。

2013-07-29

稽古_⑤

昨日は、いつもより稽古時間は短かったわけですが、やはり叱られましたorz

どないしても調子の取れない出来ない、重要なフレーズがありまして。師匠も怒りを通り越して最後には、「ホンマなんで出来へんねん」「これがわからんかー!?音、ハズレとるやろ???」と呆れてました。済みません、不肖の息子で……。

自分では出来てるつもりなんですが、(師匠との)違いが分かりません。
違いが分からずとも、そっくりそのままで真似できれば良いのですが、違いが分かってないので、一度うまく真似できたとしても再現性が低いわけです。

イメージはうっすらと掴めてはいるので、後はその感じに近づけていくしかないのですね。その辺が、センスなんやろなぁ。(扇子じゃないですよ。→色々センスがなくて申し訳ない次第です。)

次回からは立ち稽古となります。身体に負荷を掛ける出で立ちをしてこい。とのこと。
その辺は抜かりなく、用意しております。

2013-07-26

言葉を覚えること

自室で、ブツブツと小さな声で台詞を覚えていると、どうもその口の形動きを身体が覚えてしまうらしく、従前から師匠より、
悪い癖や!
との指摘の受けていた「くぐもった発声」となってしまい、大変よろしくないようです。
従って、今回はこれまでの記憶方法をも封印しまして、すべて稽古場で、通常の声量(より、ちょい割り増し気味)を出して覚えるようにしています。

不思議なもので、特に意識して覚えようとは思っていないですが、声に出してくり返し、くり返しやっていると、いつの間にか覚えているものですよね。
昨日は試しに書物(台本)を見ずに声を出してみましたが、「自分の言葉」は覚える事はほぼ、ほぼできてきたみたいです。(相手の言葉をもうちょっと正確に覚えないといけませんけどね(;^_^A )

他の狂言方はどうなのか分かりませんが、僕の場合、イメージで覚えているような感覚が強くあります。○ページ目の○行目あたりにこの言葉!というイメージがなんとなく脳裏に浮かんできます。
今自分がどの辺を喋っているのか、台本がとして出てくる感じですね。

さてさて。
7月ももう終わりですね。
今のところ、ほぼ予定通りに推移している感じでしょうか。
ちなみに、目下は8月の薪能の稽古も並行してやってるですだよ。

2013-07-25

いぬ と きつね

はい。これが、うちの女王様わんこ(ジャーマン・シェパード)です。
師匠曰く、犬の動きが参考になる。とか……。
たしかに、首をかしげた動きなど、狐の動きに通じる物があるのでしょうか。(まだ、型は習っておりませんので、あくまでも想像です。笑)
また、この女王様はマズルが長いので、いかにも狐っぽいです。

「釣狐」では、白蔵主(はくぞうす)に扮した古ギツネが「殺生石」にまつわる、狐の恐ろしさ(魔性)について説く「語り」があります。

その中で「犬追物(いぬおうもの)」の発祥についても触れるわけですが、犬は狐の(そう)を持っているので、100日犬を射る訓練をして、100日の満願の日に狐(玉藻前に化けていた)を仕留めたという……。(犬は、とんだとばっちりですよね。←個人的に犬贔屓です。)

こちらのお犬様の動作を勉強させていただき、相務めたいと存ずるところです。

2013-07-24

ようやく……でしょうか。

最近、ようやく、声がまともに出るようになってきました。キツネ語(仮)もなんとなくサマになってきた!?ような気が致します(と、自画自賛してては世話がないですね。)

来月からはいよいよ立ち稽古に突入の予定です。セリフも覚えきってしまって、身体に染み込ませておかなければと思う次第です。

そうそう。
先般、着ぐるみ云々…という話が出ていましたが、レッサーパンダの着ぐるみを買ってみました(ふざけすぎ?笑)
→ポイントはイイ感じのシッポが付いていたからです。あとスウェットスーツも。

予定では、スウェットスーツを着て、レッサーパンダの着ぐるみを着て、稽古をしてみるつもりですが、どうなりますでしょうか(まぁ、それでも足りないとは思いますけど。)

足腰のバネと、持久力も課題ですね。
暑さにも少し慣れてきたので、熱中症にならない範囲でランニングを再開します。

2013-07-23

徳讃会のマネジメント

当法人が主催する徳讃会では、いつも狂言の前に、30分程度のプロジェクターを使った解説を実施しています。
だいたい小学生高学年ぐらいの子どもたちにも理解していただけるような内容を想定しています。具体的には、能楽の歴史狂言・能・歌舞伎との違い、演目の登場人物像時代背景などを、動きのある図表等を用いて直感的に理解してもらえるよう努めています。

さて。
今度の第5回「狂言を楽しむ 徳讃会」は、僕が釣狐を披くという事もあって、事前の解説ができないのですが、その代わり『鑑賞の手引き』のようなパンフレットを御用意したいと思っています。(実は釣狐のシテは、当日は楽屋の一部に結界をしつらえ、その中に籠もって静かに出番を待つのです。もちろん、一切の着替えもその中で行います。)

なるべく、釣狐に専念できるようまた、また不測の事態にも早めに対応できるよう、お盆明けぐらいには、印刷業者さんにチラシ、パンフレットの制作を依頼し、9月中ごろにはDM発送の段取りと発送、10月からはチケットの販売ができるよう整えて参りたいと考えています。

となるとですよ、早いとこ解説の草案、チラシの構成や使用する写真なども勘案せねば……!!他にも、キャッシュフローの把握やスタッフの確保・配置も大事ですし、市や市教育委員会に後援をお願いし、広報に掲載するのか!?というのも、これからの検討事案です
→申請するなら、その書類を作らないとね(;^_^A

プレイングマネージャーはこんな事もやってるんだぜぇ?ワイルドだろぉ〜!?

2013-07-22

いやはや、想定以上ですよ……これは。

昨日はいつもの稽古の後、釣狐の装束を着けてみました。(言葉の調子で注意を受ける事は、ようやく?だんだんと、少なくなってきました。)

暑さ、重さ、想像以上でありました。これで跳んだり、転がったりするわけですね……。
ただ単に跳び上がれば良いというものでもなくて、その高さや跳躍時の姿勢とか、着地時に音をさせないようにとか、獣らしさとか……おそらくは、いろいろ要求されるんでしょうね(まだ、実際の型の稽古には移っていませんので、よく分かっていません。想像です。)

装束は大きさも無事に間に合いまして、新調などする必要はなさそうです。
師匠曰く、
「いっぺん、体験しとかんとな。今、何が足らんか分かってへんやろ。」
「試着して、ちょっと跳び上がったぐらいで息上がっとるようやったら、アカンぞ。」
「パーティーグッズかなんかで着ぐるみ売っとるやろ。それ着て稽古するとか、サウナスーツ着るとか、自分で工夫せぃ。」
 うーむ。腰痛再燃してる場合やないですなぁ……。
と、いうわけで、ちょっとAmazonを覗いてみますか!?

2013-07-20

ステマじゃなくって!/第57回大阪薪能の件

えー。今日は「第57回大阪薪能」(於:生國魂神社境内)の宣伝を。

近々に迫ってしまいましたが、本年8月11日(日)・12日(月)の17時半より、大阪府の生國魂神社に於きまして、第57回大阪薪能が催されます。僕は12日の狂言「鬼瓦」に出演するのですが、私ども法人でもチケットの取扱いをしています。
ご観覧になりたい方は、ぜひコチラから、チケットのご購入手続きを執っていただけると大変助かります(笑)
各種クレジットカード決済の他、郵便振替によるお支払も御利用になれます。ぜひこの機会に足をお運び頂ければ幸甚に存じます!!

よろしくお願い申し上げます。

-`).。oO(以上、販促でした。

2013-07-19

腰痛

久しぶりに腰痛再燃です。
東京の往復とここ数日の気温差に、ちとやられたものとみえます。
トレーニングもまた少しお休みです。
もう、ここまで来るとね。なんか達観してしまいまして、淡々とマッケンジー法を実践していくだけです。

今まで、いろいろな腰痛対策も試してみましたが、個人的にはこのマッケンジー法が一番、効果的であるように思います。(※【注意喚起】効果には個人差があります。また、病態に対する、適応/不適応もありますので、主治医の指示に従う事)

初発は労働災害でしたので、その折はあらゆる検査と治療を行いました(入院までしましたよ(;^_^A )。しかし、主治医には「まぁ、どの辺で納得して、折り合い付けるか…です。」と言われました。
確かに、キリがありませんしね。僕自身が腰痛治療に携わっているので、Dr.氏の言わんとする所もよく解ります。

マッケンジー法は従前の常識を大きく覆したものと言われています。実際、僕自身も「えっ!?」と思う内容でした。
また過日にも、従前の治療法が慢性腰痛に対して、どの程度医学的な根拠を持って(EBMなどと言われますが?)いるのか。という内容が新聞記事にもなっていたように思いますが、これを読んでもう腰痛コルセットをするのは止めました。

釣狐の稽古に差し障りない内に、早いとこ寛解まで持って行きたいものです。

2013-07-18

全然違った!!目の訓練の事

いや、ま。そんなんでね。
昨日は目の訓練屋さん(ジョイビジョン茨木さん)に行ってきたわけですよ。
ブログにも書きましたけど、てっきり普段やってる訓練のおさらいなんかを15分程度やるんかな……。という勝手な想像でしたが、なにがなにが!
結構、1時間程ガッツリとやりました。

28型ぐらいのモニター(タッチパネル式)のものにタッチしながら、画面に表示される数字の差が1になる順番の物を探したり、左右の数字の羅列が同じが違うかを弁別したり、とにかくまぁ、眼球運動に負荷を掛ける(特殊な眼鏡をして)作業などをして、

次は緑と赤の眼鏡を掛けてiPadに表示されてる図形を模写する作業。(赤ペンでやるので、緑のレンズ側の目で見ないといけない。)
あるいは、文字の羅列に下線を引きながら、特定のひらがなを拾い出し、丸印を付ける作業(赤と緑のレンズを途中で替え、また赤ペンと緑ペンとも交換する。)をやったりとか。←これが一番きつかった。

そんな訓練をやりました。
訓練士さん曰く「結構負荷が掛かってるはずなので、あと眠くなるかも知れません。」と。
確かに目の奥がズンと重だるい感じがありました。
お陰様で、夜はとてもよく眠れましたとさ。

2013-07-17

今朝はゆっくりと

今日は、12時から目のトレーニングの指導を受けに行ってきます。

日々、ベクトグラムと釣り具(仮称)のトレーニングをやっていますが、正しく実践できているかをチェックしてもらうような感じ……だと思います(今日が初レッスンなので、どんな物なのかわかりません。)

夏休みのに入ると、僕と同じような目の問題を持つ子ども達の需要が増えるそうなので、なかなかレッスンの予約が取れなくなるみたいです。
夏休みないオジサンは、「子ども達の夏休み」の前にちょっと見てもらうことにしました。

久しぶりに、朝をのんびり過ごすとええもんですな(笑)
すこぶる快調です。
(それでも、先日の舞台に使ったお道具をしまうなど、いろいろ雑用を済ませましたよ。)

さて。そろそろ出かけないと……。

2013-07-16

一つ、終わりました。

昨日は、東京の善竹十郎師主催の善竹狂言会があり、ブログはお休み致しました。
おかげさまで無事に勤める事ができました。ありがとうございました。

僕は二足の草鞋を履いていることもあり、狂言会などが一つ終わって、またすぐに次の演目を覚えて、舞台に立って……という事はまずありませんが、狂言一本で生計を立てるという事は、本当に大変な事だろうなぁと思います。中長期的に釣狐を見据えつつ、短期的には他の舞台を次々こなしていかなければならない。
-`).。oO(とはいえ。僕にしては珍しく、来月の大阪薪能(8/12)に「鬼瓦」の太郎冠者に決まっているとの由、一昨日に正式に聞きました。皆様のお越し、お待ちしておりまする。

善竹忠亮くんの御尊父様の善竹忠重師に、釣狐のお話を承っておりますと、朗らかに恐ろしぃーい話をして下さいました。加えて、自分では十分に稽古を積んだつもりでも、本番ではその何割を発揮できるか…。だから(身体を壊さない程度に)よく稽古を積みなさい。というお言葉を頂きました。
また、だんだんと楽しくなるというような事も聞かせていただきました。(いわゆるランナーズハイみたいなものでしょうか……。)

まだまだその“楽しくなる”境地まで至っておりませんが、鋭意稽古を積んで参りたいと思う次第です。

2013-07-13

昨日食べたお料理など

昨日は、彌五郎翁を研究する学者先生、善竹忠亮くんがお越しだったのですが、彌五郎翁の妻(はつ)が伝えたという料理もお出ししました。
こちらは、ゆで豚を醤油ベースのたれに漬けた物です。先代の御家元や善竹圭五郎翁(彌五郎の第五子)がお見えになった時も、喜ばれていた一品です。
チャーシューとはまた違うんですよね。僕も久しぶりに食べて懐かしい味でした。

 焼き味噌も実は、こだわりの産地・銘柄があるのですが、ちょっとそれは今回用意できなかったですが……。しかし、これは焦げすぎましたねぇ(’’;)
彌五郎翁の息子5人、銘々にこんな感じで供されたとか。
→かわらけに味噌をごく薄くのばして、味噌の面を下に向けて直火で焙るのです。
美味しいですよ(o´∀`o)


これは、「うめこぶ」って言ってますけど、いわゆる常備菜なんでしょうね。
夏場などは、ピッタリです。

とろろ昆布と、梅干しと梅酢と、鰹節と醤油だったかな。細かい所は忘れましたけど。
ご飯のお供はもちろん、お酒にも(笑)



こちらはですね、上の豚のゆで汁をスープに仕立てています。生姜を利かせてね、ビーフンなども入っています。
公式ホームページにもちょっと触れていますが、5人の息子を育てるのにね、苦労したんじゃないかと思うのですよ。
豚を湯がいて、その身とスープで2品出来るって、工夫があるんじゃないかなぁ……。
もちろん、スープにご飯入れたりしても美味いですね。


あと、「たこなす」と呼ばれてる一品が出れば、コンプリートだったんですけど、今回はいいお茄子がなくて出せなかったと、当家の板長さん(母)が言うてました。


【番外編!】
はい。こちらはですね、忠亮くんのお持たせ物です。超・シャレオツなパンで御座いました。(美味!)

公式サイトは……みあたらない(’’;) ので、検索でヒットした方のブログをご紹介します。

【ELLE】 *hannaの 「パンの香りとサブリナ日記」| あんぱん専門店『SIZUYAPAN』オープン|エル公式ブログ
これは僕が食べました、あんパン(栗入りの、大納言漉し餡)です。

パッケージには家紋のような文様が配われています。
これも美味しかったっす(≧∀≦)

2013-07-12

学者先生、ご来邸

今日は、我らが曾祖父(善竹彌五郎翁)をご研究されている学者先生(の卵?)が御来邸の予定です。何でも論文を記されるとか。

釣狐もそうですが、我々善竹の門閥は、この彌五郎翁が「好し」とした狂言を如何に体現するか…という点で、常に腐心しているように思います。その為の秘伝があり、口伝があるわけです。
僕にとっては、誠に偉大な先達であり、不世出の狂言方に違いありません。

残念ながら、僕が誕生する約10年前に亡くなっていますので、実際にその芸に生で触れる機会はなく、我が父の代がその芸風を肌で感じる事の出来た最後の世代です。父は何度か一緒に舞台を踏んでいますので、彌五郎翁のその人となりを知る、数少ない人物のひとりです。(また、彌五郎翁は録音・録画の類を忌避する人であった事もあり、あまりそういった舞台上の史料は残っていません。←少なくとも我が家には。)
仄聞する所では、彌五郎翁は70ウン歳で釣狐のシテを勤めたとか、ホンマどないな精神と身体してるねん。と思ったりもします。

良い事なのか、悪い事なのか分かりませんが、こと彌五郎翁に関しては、秘密主義?と申しますか、誰もが多くを語らないのが常でした。これは、僕が祖父の玄翁(彌五郎翁の第三子)に尋ねてもそうでした。ニヤリと意地悪そうな笑みを浮かべながら「聞いてどないすんねん。本でも書くんか。」「わしゃ、知らん。」とにべもなくあしらわれたことをよく覚えています(;^_^A

今年は玄翁の三回忌を迎える年ですが、父や僕は(良い意味で?)束縛する物がなくなったわけですし、彌五郎翁の口承されてきた逸話を、客観的に傍証・史料とも突合しつつ、その検証過程を経る中で、より鮮明な人物像が浮かび上がってくるのではないかと、大いに期待するところです。

-`).。oO(しかし、エエ仕事しとるなぁ……。

2013-07-11

扇を発注しないと…^^;

実は、先日に十松屋福井さんより扇の図案が2案送られてきたのですが、まだ発注書を送る事が出来ていません。
郎翁の回忌追善会ということなので、「三」をモチーフに原画をお願いしています。また出来上がってきましたらば、折を見てお披露目できればと思います。

仄聞する所では、玄翁はかなり扇のデザインにはうるさかった(厳しかった?)そうで、自ら下絵を描いて持ち込む事も多かったようです。(前の那須の扇の意匠も実は祖父のデザインによるものです。)
今回も、玄翁の「教え」を踏襲した内容で制作いたします。

十松屋さんも特に印象に残っていらっしゃるのか、孫の僕に対しても「玄三郎先生には…、本当に大変お世話に……」という事を仰います→かなり怖かったんでしょうか!?(;^_^A

見積りいただいた本数ですと、おおよそ40日もあればお作りできます。という事でしたが、早いとこ仕事をお願いしておきたいと思います。


【追記】
扇面の見本をお返しし、かつ発注するのに、エレガントな方法を模索していましたが、昨晩(11日の夜)にふと思い立って、今日12日には集荷、発送される予定です。

2013-07-10

あづいですねぇ(;-_-;)

連日、暑い日が続いていますが、いかがお過ごしですか。

病院の仕事が17時過ぎに終わりますと、少し日の翳った中を帰るわけですが、それでも家に着く頃は全身汗だくです。

そして帰るやいなや、スポーツドリンクかオレンジジュース(クエン酸を含んでいそうな物)を飲んで、タオルをもって稽古をします。
稽古場にも冷房はありますが、室温が下がるの待ってる間に身体が冷えてしまいそうなので、もうそのままやります。(どーせ、装束着て面を付けたら、クソ暑いに決まってますし。)
そうですねぇ……約1時間もやりますと、だいたいタオルは結構な量の汗を吸っています。(まだ、座ってるだけですのにねぇ。)

その後、夕食となるわけですが、油脂の多い物は食べたくない傾向になっているので、必然的にサッパリしたものが多くなります。
最近は、なんかオリーブオイルが美味しく感じるので、気が向けば必ず摂るようにしています。

体重は…。増える要素があまりないので、まず増えません^^;
割と身体を使っていますが、体調は今のところすこぶる快調です(o゚▽゚)

「釣狐」ダイエット・メソッド、あなたもチャレンジしてみます!?(笑)

2013-07-09

散財なう。

もうねぇ、イヤんなるけど、仕方ないよなぁ……。
はい、どぉーん。

随分と、今年に入ってから散財しております。半ばやけくそです。(自分で自分の誕生日プレゼント買ったみたいなモンですよ。)

デジタルビデオカメラ 1台
ワイドコンバージョンレンズ 1個
外付けステレオマイク 1個
三脚 1台
これで、だいたい大臣柱辺りから、橋懸かり(揚げ幕は若干無理でした。)までを画角に納めつつ録画できます。
→橋懸かりが短くて、良かったのかも^^; 

セットアップしてみると、こんな感じです。
ワイドコンバージョンレンズというのは、近距離から写る範囲を拡張してくれます。

ただ、付けてみて思ったのですが、ステレオマイク要らなかったかも^^;
2chになるんだね、これ。
取り付けないで、5.1chで撮る方が良いのかなぁ…。

※註:…と、思って調べてみますと、5.1chは積極的にカメラ周囲の音声を拾ってしまうとの事。
→臨場感は出るが、観客の声、ざわつき、撮影者の鼻息wなども……。
演奏など、音源の方向が前方と決まっている時などは2chのほうが適切に録音できるようですね。

なんと、Wi-Fi接続機能もあるので、徳讃会をUstreamで生中継してみるかい!?(爆)

2013-07-08

稽古_④

どうしても、変な癖が抜けないのですよね。滑舌が悪い?のです。音がこもってしまう。
師匠曰く「そんなこっちゃ、面を付けたら、何言うとんのか、(観てる人は)全然わからへんデ。」と。

何か、もう少しで掴めそうな気もするし、まだまだなのか……。
しかし、背中の妙な所が筋肉痛ですよ。息を大きく吸うと痛い^^;
今まで使ってなかった筋肉を使うようになってきたのか……。

有り難いことに大きな声を出せる設備は家に整っているので、修正をしていきたいと思います。

[懺悔]
昨日は…、モヒートを2杯程飲んでしまったことをココに告白致します。だって、誕生日だったんだもの。いーじゃない!?(笑)


2013-07-06

携帯電話の電源を切ること。

口幅ったいことを書き綴っておりますが^^;

当法人の主催する「狂言を楽しむ 徳讃会」では、携帯電話(スマートフォン含む)の電源を切ることを推奨しています。
これは、マナーモード(バイブレーターモード?)にする事とも違います。完全に携帯電話の機能を休止して頂きたいと考えています。

今までの徳讃会でも、開演前の事前説明にて注意喚起を申し上げたにもかかわらず、解説中に携帯電話の着信音が高らかに鳴り響くということがありました。
個人的な感想を申し上げるなら、「理解に苦しむ」としか言いようがないのですが……。
次回からは、ちょっと伝え方を工夫してみたいと思いますけれども。

釣狐は、口伝でその雰囲気を醸すために細心の注意を払うことが求められています。
…にもかかわらず、携帯が鳴っちゃったりした日にゃ、おいら泣いて幕入っちゃうよ(笑)
→まぁ、もっとも。緊急車両のサイレンなどが屋外で鳴り響くことはあるかも知れませんが?

ですので、
ご 理 解 と ご 協 力 の 程 、
何 と ぞ よ ろ し く お 願 い い た し ま す <(_ _)>

2013-07-05

著作権と著作隣接権のこと。

さて。昨日の動画撮影に関連しまして…。

私ども一般社団法人 高和会 善竹能舞台の主催する「狂言を楽しむ 徳讃会」では、公益社団法人 能楽協会の定める規定に則り、運営しております。→詳しくはこちらをご参照下さい。
能楽師は、その著作権および著作隣接権が担保されるべき対象となります。
従いまして、許可のない写真撮影や動画撮影、音声の録音、その他の公演内容の記録(電磁的記録を含む)は固くお断りしています。

次回の第5回公演は、プロのカメラマンを依頼することにしていますが、事前に能楽協会の定める書式(誓約書)に署名して頂き、協会まで提出することになっています。

何ともなしに徳讃会を催しているように思われるかも知れないですが、実は結構、裏ではいろいろあるのですよ(笑)

ですので、
ご 協 力 の 程 、 よ ろ し く お 願 い い た し ま す 。
-`).。oO(特に、当法人に所属しない能楽師をお招きしますので…。

2013-07-04

動画で残すこと。

検討課題として、自分の釣狐を動画で残すかどうか……なんですよ。

父が披いた時はカメラ撮影をしたカメラマンが、8ミリカメラで撮影することがご趣味だったそうで、カメラでの撮影のついでに8ミリで録画してくれたので、一応はフィルムとして残っています。(ただ、型のところは写真の方に注力されてようで、動画としては残ってないとのこと。)

と、いって……外注するのもコストの問題があるしなぁ…。ホームビデオ撮影をしてもらうにしても、そこまで人員を割く余裕もないし……。

見所に設置しておいて、撮りっぱなし……というのが妥当な所でしょうか。
さて、設置するとして、その画角に納められるのか……。広角なレンズが要るんでしょうなぁ……。やっぱ、フルハイビジョンだろうしなぁ…。

と、いうわけで、動画撮影を外注した場合と、カカクコム辺りをリサーチです(笑)
-`).。oO(フルHDのカメラをレンタルするのも一案ですね。

2013-07-03

もうやんないよ…。その構えよ(・・;)

昨日、結局帰りも走りました(笑)
何か走れそうな気がしたので走ったわけですが、やっぱり今、後悔しています。

思った以上にダメージを喰らっていました^^;
幸い今週末にかけて雨天のようなので、ちょっとお休みしましょう。いわゆる超回復を目論むことにします。(鍼灸の専門学校で聞きかじった知識が今頃役立つとは!)

釣狐という演目はイニシエーションとしての側面も強いと思いますが、あまりにストイックに突き詰めて疲弊してしまうのもどうかと思いますし、その辺は今日的な知見をも加味しつつ、高いモチベーションとパフォーマンスを維持している状態をキープしておきたいと思います。

いずれにしましても。
11月24日の徳讃会、小生の釣狐は最初で最後という心づもりです。
身体を鍛え、作る所からもう一度やんなさい。って言われても……もうお腹いっぱいな感じです。(ま、もっとも。そんな御依頼を頂くこと自体ないでしょうけども?)

2013-07-02

初ランニング!

満を持して?
今朝は自宅から職場まで約8kmをランニングしてみました。走るのは随分と久しぶりのことなので、途中、何度か歩きましたけれども、なんとか無事に遅刻することなく職場にたどり着きました

……しかし、まだまだ、持久力、瞬発力に課題が残っています。そして歩道の段差(アップダウン)の衝撃が、意外と足に来る感じでしたね。
目標は、職場から1時間程かけてRunで帰り、そのまま1時間程稽古をしても「余裕。」という身体能力です。

途中歩いても、まぁまぁ1時間を超えずに到着したということは、時速8km以上で走ってはいたのでしょうね。ちょっと自分にはオーバーペースだったでしょうか。

いずれにせよ何でしょう、この大腿四頭筋の筋肉痛……。押さえると痛いです。
そうそう余談ですが、筋肉痛の機序ってまだ明確には解ってないようですね。また、よく言われる乳酸も実はワルモノではなく、イイモンという知見が今日的であるらしいです。

帰りは無理せんと電車とバスで帰ろっと(笑)
明日はBike、明後日再びRun(&電車&バス?)という組み合わせでやってくことになります…。
-`).。oO(これにSwimが入ったら、日替わりトライアスロンだよなぁ(笑)職場近くに屋外50mプールはあるけど…さ。

2013-07-01

稽古_③

7月に入りました。
釣狐の本番まで、あと146日あるようです。

だいたい毎日、仕事から帰って自分の稽古をしておりますが、週の中ごろには
「なんや、ちょっと出来てきた(分かってきた)んちゃうか!?」

って気持ちになってきて、週末に稽古を付けてもらって、鼻っ柱を根元からボッキリとへし折られる(!)というのがパターンですなぁ……。(すみませんねぇ、増上慢が激しくて^^; )
師匠の要求するレベルには、本当に、全然、全く、寸毫も達しておりませんですだ…orz

まぁね。
そんな心情を、思わず母なる人に吐露いたしますと、
「お父さんの要求しはるレベルが分かるようになっただけ、まだマシちゃうの!?そら、ちょっとは進歩したんでしょう。あははははは!!」

と、いうようなことを言わはります。
なるほど、そんなもんかね(`・ω・´)キリッ
……と、また天狗になったりしてね(’’;)

今日は地元地域の寄り合い(お祀り?歯固め祭というらしいですが。)などにも出て参りますよ。(もちろん、稽古の後にね。)