今日は、我らが曾祖父(善竹彌五郎翁)をご研究されている学者先生(の卵?)が御来邸の予定です。何でも論文を記されるとか。
釣狐もそうですが、我々善竹の門閥は、この彌五郎翁が「好し」とした狂言を如何に体現するか…という点で、常に腐心しているように思います。その為の秘伝があり、口伝があるわけです。
僕にとっては、誠に偉大な先達であり、不世出の狂言方に違いありません。
残念ながら、僕が誕生する約10年前に亡くなっていますので、実際にその芸に生で触れる機会はなく、我が父の代がその芸風を肌で感じる事の出来た最後の世代です。父は何度か一緒に舞台を踏んでいますので、彌五郎翁のその人となりを知る、数少ない人物のひとりです。(また、彌五郎翁は録音・録画の類を忌避する人であった事もあり、あまりそういった舞台上の史料は残っていません。←少なくとも我が家には。)
仄聞する所では、彌五郎翁は70ウン歳で釣狐のシテを勤めたとか、ホンマどないな精神と身体してるねん。と思ったりもします。
良い事なのか、悪い事なのか分かりませんが、こと彌五郎翁に関しては、秘密主義?と申しますか、誰もが多くを語らないのが常でした。これは、僕が祖父の玄翁(彌五郎翁の第三子)に尋ねてもそうでした。ニヤリと意地悪そうな笑みを浮かべながら「聞いてどないすんねん。本でも書くんか。」「わしゃ、知らん。」とにべもなくあしらわれたことをよく覚えています(;^_^A
今年は玄翁の三回忌を迎える年ですが、父や僕は(良い意味で?)束縛する物がなくなったわけですし、彌五郎翁の口承されてきた逸話を、客観的に傍証・史料とも突合しつつ、その検証過程を経る中で、より鮮明な人物像が浮かび上がってくるのではないかと、大いに期待するところです。
-`).。oO(しかし、エエ仕事しとるなぁ……。
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