2014-12-24

平成26年最後の舞台出演でした。

12月23日(祝)は、私儀今年最後の舞台出演となりました。(他方、病院の勤務は29日までございますよ!)
年の瀬のお忙しい中、あるいはクリスマス行事等々に大切な方々とお過ごしになるのを差し置いて!?(笑)チケットをお求めいただき、またお越し賜り、誠にありがとうございましたm(__)m
お陰様で無事に勤めることができました。

今年は息子殿の初舞台やら、東京行きやら、いろいろと盛りだくさんでしたが、概ねご満足いただける内容を提供できたのではないか……と存ずるところです。

さて。
無事に今年の行事も終わりましたので、そろそろ来年からの稽古の計画を立案し、そちらにシフトしていかねばなりません。
いよいよ2015年は、善竹能舞台、一般社団法人共に、記念すべき年となります。来年も気の抜けない一年になりそうですよ(笑)

そうそう。
以前、息子殿に巻物を用意した話(トークン・エコノミー・システム)をこのブログにも記しましたが、これもまた次回の第8回徳讃会の分を考えていかねばなりません。
何となしに、「次も巻物作って欲しい?」と、尋ねると
あのなー、おれなぁー、こんどはなぁー、なにをおけいこしたか、かいてほしいねん。
と、おっしゃるわけですよ。どうも「シール(トークン)」+「師匠のコメント・稽古の内容(?)記載」 が要るらしいです。
つまりまぁ、端的に言うとスケジュール帳のようなものが欲しいようなのですね(;^_^A
☞にゃんとも、稽古に様がましい人ぢゃ(-_-) 

よろしい。
その、熱い気持ち汲んで進ぜよう。
実は、正直なところ、息子がこれほどに稽古への動機づけを高め、積極性が生まれてくるとは、僕は思っていませんでした。(いや、どんなにツールが良くても使う者がヘボだったら、やっぱりツールもヘボになると思うので、これは僕の指導力の高さやな!……と、軽くうぬぼれておこうw)

ま、そんなわけで。
今年中に、息子殿のための書物を用意して、お稽古手帳も用意するというのが、僕の冬休みの宿題です(;^_^A

2014-12-22

平成27年度「伝統文化親子教室事業」

事業開始までの流れ
先述しましたとおり、来年度に計画している事業の一つに「伝統文化親子教室事業」に乗っかってみるというのがあり、今般、高槻市教育委員会文化財課のK様からいろいろと御指導/御助言をいただきつつ、文化庁の事業に申請してみました。
それも、つい先日の12月19日が募集締め切り(!)とのことで、大急ぎで申請書を作ってみた次第です。

手前味噌ながら、一般社団の法人格を有し、かつ自前の能舞台を有するのも我が法人の特色です。この舞台を活用できるような事業となるのではないでしょうか。

テーマはベタですが……。
子ども狂言教室 小舞(こまい)「盃(さかずき)」を舞う
と、題して申請してみました。

記入例(ダウンロード出来ます)
なにぶん平凡なのは、どうぞ御寛恕下さい。先様からの指定で流儀の名称も冠してはいけないし、団体名もアウト、もちろん商品名も無し。という制約もあるのですよ(笑)












初めは、小学生の教科書に採用されている柿山伏を数ヶ月掛けて仕上げてみる。という遠大な計画を想定してみたのですが、それをどうやって発表会で発表させるか!?というところで、考えが行き詰まりました。
柿山伏の登場人物は2名ですし、後見入れたとしても3人。10人の受講者がいれば、柿山伏がおおよそ5回ほど演じられる!?ということになるのかなぁ……。という時点でうまくイメージができなくなりました。

なので。
今回は初めての試みですし、手始めに「小舞」としました。(それなら、1人が舞っている間に他のみんなは地謡:バックコーラス ができますし、交代で舞ってもそんなに時間を要しません。)

はてさて。
最低でも10人は受講生を集めないといけないそうですが、集まって頂けるのでしょうか(;^_^A
いや、それ以前にこの事業計画が無事に採用されるのかどうか!?(それが問題だ!)


2014-12-19

文化庁による「学校への芸術家派遣事業」

前回の投稿が8日でしたから、既に10日あまり、更新に間が空いてしましました。済みません。

さて、12月10〜11日と岐阜県養老町上多度小学校様に学校への芸術家派遣事業の一環として伺ったのは、既出の通りです。
一般社団法人高和会善竹能舞台では、「協力芸術家」として国(文化庁)の外注先に登録していて、そのリストは各自治体の教育委員会等に配布されているそうです。(なので、教育関係の方は、要チェック!! 笑)

その中から特に私どもにというご依頼があり、このたび伺った次第です。
随分前に登録したまま、全く反応がなく、なしのつぶてで、もはや登録の更改(更新)は止めようかと思っていたところ(文化庁の外注先が変更になったときにその確認がありました。)この度のお話を頂きました。
一世を風靡しました“事業仕分”のあおりを受け、事業の効果にギモンあり!とて、ガッツリと予算を削られ、雲散霧消した事業の一つと聞きましたが、うまい具合に復活していたようです。(そんな一朝一夕に効果の出るものでもないと愚考しますが…。ってか、効果って何さ!?)

ともあれ、私ども法人初の取組ということで、いろいろと先生方にもお話を伺いながら、書類を作ったり、旅費交通費を計算してみたり、事務作業をやりました(割と好きな作業なので、それはあまり苦になりませんでした。)

そして純朴で熱心な子ども達のお陰で、我々も朗らかに楽しく勤めることができました。

初日は、「教科書を元に科白を覚えました!」という子ども達の代表(6人)に、型を指導しました。(他の5、6年生達は、それを見ています。)
☞6人なので、2人ずつ、3パートに分かれてやってます。(我が師が畑主チーム担当)



実は。教科書に採用されている内容(台本)が、大蔵流の山本家のものですので、我々のものとは内容が少し異なり、ちょっとやりにくかったのですが、それもまたいろいろと発見があって面白かったです。

2日目、今度は全校の児童が集まりました!

なにぶん、子ども達は学習の進度(たとえば、歴史を習い知っているか否か、国語の漢字がわかるかわからないか…)が異なりますので、大蔵流狂言の「表現」(擬態語・擬声語)の実演と現代語との比較に重点を置いて授業を行いました。
☞おそらくそこが、修練を受けていらっしゃらない先生方には特に難しいところでしょうし。
写真は、初日に指導を受けた子ども達が「柿山伏」を披露する前に、「柿山伏とはどういうお話か?」という事をプロジェクターで投影しながら解説しているところです。
実際に山伏の装束を着けた私を投影しています。

そして、先述した大蔵流狂言の「表現」です。これは、クイズ形式にしました。

柿山伏にはカラス、サル、トビの3種類の動物の鳴き声が出てくるのですが、これは急きょ先生方に当てて、やっていただきましたよ!
先生方も、いつもは当てる側でしょうけれども、ドキドキしていただけたと思います(お陰様で盛り上がりました、ありがとうございました☆)
何より、外国語科を指導されているネイティブスピーカーの先生がいらっしゃったので、突然指名したにもかかわらず、趣旨をよく解していただいて、図らずも現代日本語、大和詞(大蔵流狂言の表現)、英語でのオノマトペの比較ができたのもとても良かったです。

狂言の音クイズでは、我が師を手足のように!?使わせて頂きました(爆)
子ども達も「シャッターを開ける音!!」だとか「ふすまを開ける音!!」とか「猫の鳴き声!!」とか、ものすごい勢いで、楽しく答えてくれました(笑)

一連の、予定の内容をこなしたところで、「実は4年生以下の子ども達でも体験してみたいという児童が多数います。何とか体験させてあげてもらえないだろうか。」という御要望を事前に聞いていましたので、最後に希望者をステージに上げて、柿山伏の「サル」を一緒にやりました。(図らずもサルを量産してしまいました。)
そして、締めとして大蔵流狂言の「大笑い」を皆で行い、無事終了しました。

山の中の、柿の木も周りにたくさん生えている小学校でしたので、柿がどのように生っているのか、その点は説明しやすかったです。でも!最近の子ども達は「渋柿」を口にしたことないんですね!!(°□°;)
山伏を勤めてくれた児童にも「じゃあ、一度、渋柿を食べてみて!」とお願いしてきた次第です(笑)

【…てなわけで、宣伝です】
私ども法人では、教科書に則った形での、こういうワークショップなども手がけています!プロジェクターとパソコンなどはこちらで持参します!!(近隣でしたら、スクリーン:100インチ なら持って行けます。)
来年度はまた違う形ですが、文化庁の事業に申請してみました。夏休みに子ども達に体験してもらえる講座を開講できればと思っています。
詳細が決まりましたら、またご報告します。うまく採択されると良いのですが……。

2014-12-08

東京見聞録①

今回善竹富太郎氏主催のSORORIに呼んでいただいたお陰で、東京を見物する機会をも得たのですが、いろいろな事も試してみたいと思いましたので、今回はヒコーキで参りましたよ。
大阪国際(いわゆる伊丹)空港です。(7時半発の飛行機でしたので、6時半頃に来ています。)

前々から、iPhoneのPassbookというアプリが気になってましてね。
☞こちらのブログを参考にしました。
全日空のPassbookがとても便利!iPhoneだけで飛行機に乗ってみた。
実際に空港に参りますと、まずは手荷物を預けますよね。そこそこの行列なんですな。これまた。保安検査も推して知るべし(^-^;
で。リチウムの予備バッテリーがアウトなんですな!何気に最後にトランクに放り込んだブリーフケースにそれが入ってて、引っかかりました(^-^;
機内に持ち込む分には、平気なんですけどねぇ……。
次に、搭乗口の方へ進むと保安検査が。
こっちは特に見とがめられることもなく、無事に通過。
手荷物の預け入れも保安検査もiPhoneのPassbookで表示されるバーコードを端末にかざすとイッパツです。これは、楽チン。
(ANAのアプリ経由でなくても、楽天のアプリからもPassbookに登録できます。)

上空でたまたま気圧をみたら、こんなでした。へぇー。やっぱり下がるんだね(当たり前か。機内は加圧してるんでしょうね?やっぱり。)


羽田空港に着きまして。
朝食はこれ。
小エビ天ぷらのおそばでした。

装束を入れた、大きく重いリモワの旅行トランク(サイズは84ℓでしたか)を引きずって歩くのも難儀ですので、6日夜に泊まる予定のホテルにチェックインまで預かってもらう事にしました。
国立博物館の、国宝展を見るという野望はあったものの、実質それ以外はノープランという感じだったので……。
投宿するホテルの裏手に神田明神があると知り、早速にお参りを。


境内にはお馬さんが居ました。

また、湯島聖堂も近隣にあると知り、こちらにも参りました。
壁面が真っ黒なんすなぁ!
孔子の立像です。
静寂の中にたたずんで御座しました。
さて。
お腹も空いたので……。
そういえば、やぶそば…。と思いついたまでは良かったんですが、例によって結構な行列で。
その時点で心が折れました。

たぶん、ノープランで行ったのがアカンかったのでしょう。
これはまたの機会に行きましょうゾ。

そして!
これです。東京国立博物館にて催されていました、国宝展ね!!

しかし。
ここでも行列が。入場制限が行われておりました(^-^;

で。
結局は、なんか展示物もよく見られなかったですし……なんか、展示物に群がるご年配の方々を見に行った感じでした(-_-#)

会期も終わりがけなので、空いていると思ったのが誤算でした(ってか、近隣の人は先に見ておいて下さいよ(^-^; )
でも、常設展示も裏切らないのが国立博物館です。
えー。
4段目:能面・能装束にみる神々の風姿
最下段:日本の仮面 能面 創作と写し
は特に下の方は熱を入れて拝見して参りました。

4段目の方は、観ようとしたときに解説ボランティアに引き連れられた20人ほどの一団が展示物の前で解説と鑑賞を始めたので、十分に観られませんでした(-。-;)
解説ボランティアも善し悪しですぜ?

最下段の方は、以前に、能面の表側だけでなく、裏側を見られるように展示してもらえないか?と伝えたためか、今回の展示では裏側の彫りの状態も写真で展示されていて、面の来歴や作者などの詳細も、よく観ることが出来ました。

また、本面と写しの違いについて解説された図録がなかなか良かったので、これはミュージアムショップで買い求めました。
面打ち師の師弟関係、流れなども載っていますよ。

つづく……(のかも知れない。)

2014-12-01

今週はSORORIに参ります。

江戸善竹、富太郎氏主催の狂言会SORORIが今週末(12/7、@国立能楽堂)にて催されますが、私儀、このたび初番「文相撲(ふずもう)」の太郎冠者と最後の「首引(くびびき)」の眷属鬼を拝命しております。

文相撲の太郎冠者は、大変気の毒な役柄になります。個人的にこの“トホホな感じ”(?)が割と気に入っています。精一杯、相勤めたいと思います。

首引の眷属鬼も、まぁ何というか……。いい面の皮ですよねぇ(^-^; 
ゴージャスな十郎家のコンビネーション(鎮西・親鬼・姫鬼)と、眷属鬼のトホホな感じも合わせてお楽しみ頂ければと思います。






そして。
来週の半ばには岐阜県の養老町立上多度小学校様よりワークショップの御用命をいただいております(文化庁による芸術家の派遣事業!)。ごく個人的なことですが、僕の生誕地が岐阜県大垣市ということもあり、非常に親近感を覚える次第です(笑)
教材のCDを聞いて、子ども達も熱心に取り組んでおられると聞き及んでおります。
楽しく大蔵流狂言に親しんで頂けるよう、何か工夫したいと思います。
これが日本の古典芸能(狂言に限らず)に親しむ取っ掛かりになれば大変嬉しいです。

そしてそして!
なんと!たいへん嬉しいことに先週土曜日(11/29)に私どもが主宰するこども狂言教室「狂言塾」に御見学がありました!(o^-^)
狂言塾は最初の1ヶ月は無料ですので、まずは体験入塾をオススメしています('-'*)
稽古場の見学や、ガイダンスも御希望に応じて行いますので、電話やメールでのお問い合わせ、お待ちしています(`・ω・´)キリッ

…ニーズがあるなら、FJKの理事の方に教えて頂いた、こういうのも(伝統文化親子教室事業)も当法人主催でやってみたいですよねぇ。もちろん発表会は、うちの舞台で!!(笑)

ラストは販促ですっ!!(´∀`)
来る、12月23日(祝)@大槻能楽堂、歳末助け合い協賛能が催されます。
僕は第2部「仏師」のアド(田舎人)を拝命しました。
現時点で前売り一般券、7枚を取り扱っていますので、御入り用の方は、ぜひお早めにお求め下さい。(リンク先からはクレジットカードでもお求め頂けるようになっています!)

2014-11-26

決算報告書の提出までが、徳讃会です!

お家に帰るまでが、遠足です。とはよく言ったもので……?(なんのこっちゃ^^; )

先日、盛会のうちに終了しました第7回「狂言を楽しむ 徳讃会」は、高槻市と高槻市教育委員会から御後援をいただいております。
事前に申請することで、市と市教委の名義を使わせてもらうことができるのですね。
この御威光により、たとえば市の広報に催事情報が掲載されたり、市の公共施設などに、チラシを配架してもらえたり、ポスターを掲出してもらいやすくなります。
所定の書式に則り、予算を明記して提出します。

ただし、催しの終了した翌日から30日以内(だったっけ?)に、その催しの決算書を提出しなければなりません。
なので、徳讃会が済んで、その会計報告をするところまでが、僕の一連の作業ということになります。

決算書の書式には、予算と決算の数字が並んでいますので、それらをつらつらと眺めておりますと……。(何か勢い余って、支出の「円グラフ」作ってみたりしてね。)
んーと。客席が少ないため、一席あたりの単価を低くすることができないのが、たいへん心苦しいところです。演目の充実と出演者のモチベーション向上(クオリティの維持!?)のためにどうぞ御寛恕いただきたいと存ずるところです。

実は主催者によっては、催しの収益に応じて出演者の出演料をディスカウントするところもあります。それは一つの識見として(収支の折り合いの付くところで、持続可能性というところも勘案して?いるのでしょう。)よく解ります。
しかし私ども法人では、プロの狂言方が斯道一本でも生活が十分に成り立つことを証明する手助けをしなければならないと考え、当法人の理事を除く出演者には、規定の出演料報酬をお支払いし、お客様には良質な狂言番組を御覧いただくためには、相応の対価が必要です。という方針で臨んでいます。

他方、昨今はクラウドファンディングも注目されていますね。
インターネット等を通じて出資者を広く募り、事業の運営資金を調達するという手法なのですが、これは古い時代の芸能にも似通ったところがあるような気がいたします。能楽が、かつては時の権力者や有力者などのパトロンたちに支えられて発展してきたように、今度は多くの出資者に支えてもらうことで、安定的に芸能の継承を可能にしていく。ということも視野に入れていっても良いかと思います。

また、ファザーリングジャパン関西の理事をされている方から、文化庁の助成事業(平成27年度伝統文化親子教室事業)についての情報をご紹介いただきました。
我々が一個人の狂言方ではなく、法人格を有し、かつ能舞台を有しているという利点をも活かせる事業ではないかと思った次第です。

こういうところから、徳讃会開催のための原資を調達できれば、ある程度はお客様のご負担の軽減、あるいはもっと規模の大きな、椅子席のある舞台での開催につながるのではないかと愚考する次第です。

……ただ。
こういったことは、いろいろな書類を取り寄せたり、書いたり、地元市の担当部局との関係構築なども必須となってくるのでしょうなぁ……(遠い目
いったい、誰がやってくれるのかなぁ……?(えーっと、またしても“器用貧乏神”が降りてくるのでしょうか?……)


2014-11-21

息子の異常な愛情、または息子は如何にして稽古を嫌がるのを止めて寿司を愛するようになったか。

えー。
前回の靱猿のあと、じぃじ(我が師)にご褒美で“回るお寿司”屋さんに連れて行ってもらったんですね。
まぁ、その前から“回るお寿司”屋さんには何度か息子殿は行ってて、お寿司好きな素地はあったんですけど。

以前に紹介した(拙ブログ記事)、トークン・エコノミー・システムもこのような感じ(最終的にはこのあと、さらにシールは付け足されましたが……)
シールもたぶん自分で貼りたい奴を買ってきたんだと思うのですが、割とお寿司率が高いです^^; (他、食べ物系多し。)
特に、左の大きな寿司桶とキラキラの寿司シールはスペシャルな奴ですね。

NHKの朝の某情報番組コーナー(☜まとめサイトをリンクしてます。)を見ていましたら、巻き寿司型のタオルが取り上げられていた回がありました。
その時は、息子は何も言わずに見ていたのですが、11月の初め頃でしたでしょうか。
とーちゃん、おれなぁー、おぶたいおわったら、てれびでやってた、おすしの たおる がほしいねん。
と、ボソッと呟くように言ってきました。
少々迷ったのですけども(舞台に臨むモチベーションを高めるためのインセンティブとして、物を買い与えるのはどうなのか!?と思ったわけです。)即答は避けました。

ただ…ね。僕自身もそう言えばインセンティブ、自分で買ってしまったんですね^^;

えー。五本指のお靴ですね(笑)
これが、ちょうどAmazonではクーポンが使えましてね。売価より15%割引で買えました(´∀`)
ま、そんなわけでね。
その割引を息子殿に還元したわけですよ(爆)

はい。鉄火巻きタオルです。(巻きを広げるとワサビも再現されてあります。)

しかし、なんでこんなに寿司が好きなんでしょうねぇ^^;
よく分かりませんが、しばらくはこのお寿司タオルで楽しんでくれるでしょう。

幼稚園には持っていかず、大事にしまいこんでるとか。

………ってか、いつ使うねん!?
(普通、今でしょ!?)

2014-11-19

次回、徳讃会は。

今回の徳讃会も、何件かチケットのお申し込みをお断りしなければならず、大変心苦しかったのですが、次回の第8回「狂言を楽しむ 徳讃会」は来年(平成27年)の5月17日(日)の午後2時から開演となっています。

実は、第8回は既に演目・役付けも決まっております(o^-^)
目下は、第9回の日程調整、演目・配役の案を練り、各方面に打診しているような状態です。
思うような狂言組を作り上げるには、やはりマンパワーの確保が重要なのですよねぇ。

しかしまぁ、僕は…というか当法人は、ホームに舞台がありますから、その分、かなり融通が利く立場ではあります。
普通ならば、まず会場(能楽堂)を押さえないといけないでしょうし、いったん会場を押さえてしまうと、今度はその日程(開演日)は、おいそれとはずらすことはできないことでしょう。
その日に思う人の予定が空いていればいいのだけれども、○○さんがダメなら、これらの演目の構成(並び)は成立しないしなぁ……などということも、往々にしてあります(-_^:)

脇狂言、大名狂言、小名狂言、聟女狂言、鬼山伏狂言、集狂言の組み合わせ、各演目の時間の長さもあるし、演目の「位(くらい)」の軽重もあるし、今までにやったのはなるべく避けたいし、演者の力量もあるし、上演に必要な人数もあります……その他いろいろなパラメータを組み合わせて、配役していくのです^^;
☞どこで、休憩を挟んで見所(けんしょ)の人にトイレに行ってもらうか……とかもね!とても重要!!

徳讃会が魅力有る(?)番組構成ができるのも、こういったところが多分に作用しているのではないかと愚考する次第です。
だって、この人にこの役をやってほしい!って思えば、それに合わせてある程度日をずらせるんですから(笑)

さてさて。来年はうちの舞台が創建されてから50周年ですから、第9回は何やら大がかりな事になりそうです。これもまた、大きに御期待いただければと思います!

……ただ、ちょっとだけお願いがあります。
もしかすると第9回からチケットを値上げするかも知れません(-。-;)
どうか、ご理解とご支援を賜ることができれば幸甚ですm(__)m

2014-11-18

第7回「狂言を楽しむ 徳讃会」は無事に終了しました。

いやぁ、暑かったですね。久しぶりに汗が出ました(イヤな汗ではなく。)
第7回「狂言を楽しむ 徳讃会」は無事に終了しました。お越しいただいた皆々様、ありがとうございました!!
今回はまた、御遠路をはるばるお越しいただいた方が多数あり、篤く御礼を申し上げます。

初めの『善竹彌五郎翁の声』という内容が、割とアカデミックな方向(難しい内容)になるであろう事を想定していました(研究者ならではの視点で、それをお願いしていました)ので、狂言の方は“特に解説が無くても楽しめる”演目を中心に選びました。
ですので、ごくシンプルに、笑って楽しめる内容だったと思います。
何でもないような番組のようですが、実は狂言会を催す上でのセオリーを踏襲しながら、解説と演目、演者のバランス、人員配置というものに腐心しているのであります(`・ω・´)キリッ

善竹忠亮氏の解説も、笑いも誘いながらも上手くまとめて下さいましたし、非常に解りやすかったのではないかと思います。僕も彼を抜てきした甲斐があったというものです(笑)
☞ただ、時間の都合で彌五郎翁の実際の声を聞いていただけなかったのはとても惜しかったですね。

「以呂波」は僕は見ている余裕がなかったですが、上手く出来たみたいですね。実は、幕揚げは妻と僕(「棒縛」の次郎冠者の装束を着けたままでね 笑)が担当していました。
☞幕揚げは手が足りなければ、我が家の女共は幕を揚げねばなりません(当然、色々な失敗談の笑い話も残っていますが……)
神妙に幕を出て行く息子殿の後頭部が、既に僕は面白かったです。
見所(けんしょ)も初めは緊張があったようですが、徐々に息子殿の渾身の演技(?)でほぐれてきたようでした。

「棒縛」と「柿山伏」は“安定”の徳一郎“爆発力”の大二郎という感想をいただき、僕はそれが特に印象に残りましたが(忠亮氏には解説でご活躍いただいたので、軽い役でした^^; )なるほど、そういう御評価をいただけるとは……(笑)
いやいや、ありがとうございます!バランスもちょうど良いのではないでしょうか?狂言は相手方があってこそのものですから。

さてさて。次の舞台は大二郎氏の兄、富太郎氏主催の狂言会(SORORI)のため、東京へ参ります。そして、上旬には岐阜県の養老町まで学校狂言に(よろしくおねがいします!)
そして、下旬23日には歳末助け合い協賛能(まだ、サイトの用意ができておらず申し訳ないです)と……。

今回の徳讃会も、何件かチケットのお申し込みをお断りし、大変申し訳なかったのですが、
来年は善竹能舞台創建50周年、また私ども法人設立5周年のメモリアルイヤー!!
(またしても!メモリアル。 笑 ※ちなみに、僕は生誕40周年?です。 爆

50周年と5周年、40歳になるのは別に狙ったわけではないのですが、何かスペシャルなことやりたいですね。
来年の5月17日、第8回「狂言を楽しむ 徳讃会」は演目なども含め決定しておりますが、こう御期待!!というところでしょうか。

……そして、第9回「狂言を楽しむ 徳讃会」もそろそろとプロジェクトが始動しましたよぅ!!(来年も僕にとっては濃厚な!?一年になりそうです。)

2014-11-13

お稽古_㉘(補習) この調子で!(;^_^A

昨日は何だかちょっとやる気だった息子殿。
僕はといえば徳讃会に備えての買い物などもあり、帰るのがいつもより少し遅くなっていました。

常は、僕が夕食を摂ってから稽古という運びなのですが、それでは息子殿の入浴や就寝が遅くなり、リズムが崩れるので、帰ってからすぐに稽古をすることに。
足袋を履きながら、「とーちゃん!」と言うので、なんだい?と尋ねると、
おれはなぁー、いつもよりはやくごはんもたべおわってるしなぁー、とーちゃんは、まだごはんたべてへんやろぉー?
おれのほうが、つよいかもしれへんでぇー。
と、言ってました(;^_^A
おそらくは、腹ぺこのとーちゃんより、オレの方が声が強く大きく出るんだ!って言いたいものだと思います(猪口才な!)
……では、見せてもらおうか、ご飯食べた「力」とやらを。
ま。普通に、とーちゃんの声の方が楽勝でしたけどな!!
それでも、しっかり声も出ていましたし、型もちゃんと出来ていました。あとは、そのモチベーションを本番まで持続してくれれば……。
次は土曜日、最終にじぃじと合わせて、一連のお稽古は終了となります。

他方、チケットはお陰様で全てSOLD-OUTしましたし、事務的な作業も大詰めですが、ほぼほぼ手配は終了し、後は当日を待つばかりというような態勢です。

2014-11-11

お稽古_㉗(補習) お稽古やっぱりイヤなんだね(笑)

やっぱりイヤなんですね、お稽古。
昨日も僕が夕食をとりながら、「今日はお稽古するよ?」って伝えると、
えー!?イヤやぁ……。
オレなぁー、スイミングもそうやけどなぁー、おぶたいもなぁー、むりやりやらされるのがなぁー、イヤやねん。
と……。
しかし、そう言われると、とーちゃんにはその答えはないわけで(;^_^A
☞アカンやん!ってツッコミはさておき。

うーむ。どう答えたもんか……と逡巡しつつ、
「今のところ○○さんは、選ばれへんねん。稽古するかしないかは、先生であるとーちゃんが決めるねん。」と息子に答えると
まぁ、とーちゃんのおしごともあるしなぁー、よるのおけいこは、ホントはしたくないけど、してもエエで。
と……。(ってか、何?その、上から目線!?)
つまり幼稚園やら、スイミングやら行ってから、夜にお稽古をするのは、疲れてるからイヤだと言いたいのかね、君は?……^^;

足袋を履きながら、よくよく理由を聞くと、
  • 前回の、装束を着てやったお稽古は、上手くできた。
  • みんなも褒めてくれた。
  • もう出来てるんやから、稽古しなくていいやん?
って、ことなんやね(-。-;)
☞この時、以呂波の科白『兎角、そなたの知恵は“走り知恵”と言うて、一っとして、役に立たぬ。』が父の脳裏に思い浮かんだのは、言うまでもありません(笑)

しかし、アンタ手ェ抜くやろ?本番当日まで、緊張感をある程度持続しておかんとな!!(;^_^A

……というわけで、予告稽古です。
「次は、水曜日の夜にお稽古して、その次は土曜日のお昼から、本番といっしょの時間にじぃじと一緒に、着物を着てお稽古します。」
「あと2回だけや!!もう少し!!!」

ま、そんなわけで。あと5日です……ハァ(´ω`)
さてさて、稽古に様がましい人ぢゃ(+_+)

2014-11-10

お稽古_㉖ 申合せ、そして“エッサ、エッサ”と……。

土曜日。
かねてからの予定通り、本番の装束を着けてやってみました。
子方用の装束を新調することはあまりなく(ニーズがあまりなく、最優先ではないのです。)なにぶん年季の入った(?)装束になっています。
ちょっとフライングですが、御越しになれない方にもお裾分けです(*´∀`*)
☞幕からのアングルってまずないですよね(笑)





あっ!幕の内……で思い出した!!Σ(゜д゜
そう言えば、揚げ幕を取り替えるの忘れてたぁぁぁ!!(不覚!)orz
言い訳すると、子方に気を取られてると、いろいろ忘れるんです(-。-;)

それはともあれ、息子殿のこの日の出来は、なかなか良かったのではないでしょうか(笑)
これで、とーちゃんは少しまくらを高くして寝られそうです。

日曜日。
この日は、エッサ、エッサでございました。
エッサ、エッサというのは、我が家の隠語?です。
普段の舞台は、稽古場にもなっているので、見台や稽古用のお扇子、座卓などが置いてありますが、これを蔵に収納して、見所(けんしょ)として使えるようにするのです。
重量物を含め、いろいろ運ぶので“エッサ、エッサ”と言い習わしています。今回、息子殿も率先して手伝ってくれましたので、あっと言う間に済んでしまいました。

それにしても。
優先的な事項としては、エッサ、エッサの時にまずは徳讃会のために、幕を吊るべきでした(-。-;)
☞これは月曜の晩にやってしまおう(;^_^A 
☞さっさと済んでしまったので、土曜に使った装束をたたんだだけで安心して、忘れてしまいました。

幕を吊るよりも、ずーっとやろう、やろうと思ってた「小さ刀」(ちさがたな、と呼びます)のタグ付け作業をチマチマと凝ってやってましたわ……(;^_^A

①小さ刀の写真を一振りずつ撮ります。
②名刺を作る紙(ミシン目の入ってる、これは写真に強いタイプの用紙)にそれぞれ印刷します。
③ラミネート加工します。
④ポンチで穴を空けます。
⑤開いた穴にハトメ加工:カシメを施します。(金床の上で作業してます。)










⑥作られたタグに小さな輪を付けます。
⑦刀袋の紐をタグの輪に通します。

ここで事件がありまして(°□°;)
タグ作成のための写真撮影、ラミネート加工は、水曜の午後に行ったわけですが、その時に撮影したはずの小さ刀が、どこを探してもないのです!Σ(゜д゜

どう考えても、週末までの数日の間に紛失するようなことをしていないし、息子と2人で小さ刀を一振りずつ確認、照合しながらタグ付けしたので、間違えるはずもナシ……。

しかし、何かの間違えがあるかも……ともう一度初めから、全部確認しなおしても………ない!!(+_+)
底冷えする蔵の中で作業をしましたので、ひどい鼻炎になってしまいましたよ(;_; )( ;_;)

翌日、写真は撮ったのに見当たらなくなっていた小さ刀のタグ(写真)を示しながら我が師に
……実は、この小さ刀が、どっかいってしまいました。
と、おそるおそる報告すると、えっらく軽い調子で、
「あ。それ、今ワシとこ来てるで!?」
と……(´Д` )
僕の、あの心労はいったい何だったのでしょうか……。
刀袋を新調して欲しいと母に伝えていたので、「まさか…オカンが見本に勝手に持っていったり!?」 とオカンや妻も巻き込んでの探索でしたが……。
いつの間に蔵から持ち出していたのでしょう(´Д`)
☞この徒労感、皆様にも味あわせてあげたい

うーむ。
その辺の、蔵からの持ち出し記録もキチンと管理・把握できるようにしていかねばならぬと思う次第です。(今後の課題です)
やはり、バーコードやICタグで管理かなぁ……。(手で書くのも面倒臭いし、実効性に欠くでしょうから……)

【緩募】アイデア求む!!
iPadやバーコードリーダー等の端末を使って、簡便に帯出、返却記録が出来るシステム構築法(あるいは、流用できそうなアイテムなど。)
なるべく廉価なものが望ましいです。

2014-11-06

お稽古_㉕(補習)だんだん、分かってきてくれたか!?

水曜日。
病院の仕事は午前のみとし、午後からは半日の有給休暇にさせていただいて。(その点、我が職場は融通が利いてありがたい。☞おそらくは、職員にお子さんを持つ女性看護師さんが多いこともあると思う次第。)

先般使用し、舞台に広げていた縫箔(装束)と女帯、美男鬘、黒骨扇、その他の御道具を蔵に収納しましたよ。息子殿の稽古や高和会(趣味の大蔵流狂言 高和会)もあるので、それが最優先事項でした。

息子殿には装束などを畳む手順を、何となく見学させようと思いましたけれども、例によってあまり乗り気ではないご様子。蔵の中に畳んだ装束を運び込み、ついでにどこに何があるか。ということも口伝しましたけれども、これも日常の折々に何度も繰り返し伝えて、その中から覚えていくしかないですな(笑)
まぁでも、チラチラと横目では見ていたようなので、今のところこれで良しとしましょう。ちゃんと作ったホンモノの?装束を見て、目を肥やし、涵養しておくことが将来につながるのだと思います。
☞本当に、いろいろと伝えるべきことはありますネΣ(゜д゜

さてさて。
装束もしまって、いよいよお稽古(補習)となり、課題として上がっていた「後半の盛り下がり」(笑)の修正を少し重点的にやってみました。
おおよそ及第点には近づいてきたのではないでしょうか。

初めに一通りやったときは、やはり後半がショボショボ…と尻すぼみだったので、どうしてそうなるの?と尋ねてみると、やはり「恥ずかしさ」が先に立ってしまっていたようです。
☞最後に、投げ飛ばされる型があるのですが、「負ける」ということ(あくまでも「型」なんだけナ^^; )が、息子殿にはどうしてもリアルに恥ずかしいことのようです。
むしろ、恥ずかしがってショボンとした、貧相な演技をする方が、カッコ悪いし、それこそが舞台の上では最も恥ずかしいことなのだゾ!(要旨)
と伝えると、見違えるほど(!?)気合いを入れてやるようになりました(;^_^A

ま、実は……僕自身も。ホントはね、顔も見知らぬ大勢の前に立って笑われるのは、あンまし好きじゃないです♡(☞アカンやん!致命的やん!!ってツッコミはナシの方向で 爆)

2014-11-04

お稽古_㉓ 再開。そして、お稽古_㉔(補習)は発声のみ。

1日、土曜日。

息子殿の咳嗽や喀痰はだいぶんとマシになってきたので、稽古をすることになりました。

今回も着物を着け、その感覚を掴んでもらうことと、じぃじは長袴を着用。
そう。クライマックスの型に備えてのことです(内容は、当日をお楽しみに^^; )

まだ、何となく元気がない感じでしたけれども(後半の方になってくると、声が沈んでくる?)病み上がりと言うことで、二つ三つの注意点を聞いて、あとはとーちゃんとの稽古でさらに詰めていくことにしました。(1回で割とさらりと終わりました。)

次回土曜日は、近所にお住まいの母方のばぁばもお出ましになって、装束を着けて申合せ(もうしあわせ:リハーサル)という運びになっています。
さてさて……僕はうまく、装束付けができるでしょうか^^;

2日、日曜日。

この日は、神戸の湊川神社(神能殿)に。
善竹の長兄、忠一郎家のご兄弟が主催される善竹兄弟会へ馳せ参じました。

湊川神社……、超久しぶり!そして、近っ!!!
もっと遠かったイメージでしたが、高槻からは新快速で一本ですし、神戸駅からも歩いてすぐ。

今回は「能掛りの狂言」をテーマに、蛸(古式)と髭櫓を選曲されたとの由。
お陰様で、無事に勤めることが出来ました。ありがとうございました(*´∀`*)
いよいよ、徳讃会も間近に迫り、これから専念することが出来ますね(笑)

さて。帰りには。

一時、店を畳んでおられたらしい、瓦せんべいのお店(菊水総本店)へ。
随分昔に父と出勤した折も帰りにこれをお土産にしたように思いましたので、こちらを家苞に(≧∀≦)/
……思った通りの味でした(笑)
☞美味しく頂戴しましたよ!?

帰りまして。

先週より体調が優れず、酒を控えていましたが、久しぶりにビールなぞを飲み、半ば酔っ払いながら徳讃会の装束組をリストアップ。

ごく個人的なことなのですが、やみくもに装束を組むより、あらかじめこうしたメモを作って頭を整理してから(酔っ払ってるやん!というツッコミはナシの方向で。 笑)装束を組みますと、遺漏なく効率的に蔵の箪笥から出してくることが出来るのです。

それに、早めに装束の段取りをしておかないと、普段使いの座卓などを蔵に搬入・収納できませんので、いつも早い時期に決めていきます。
まぁ、殴り書きなのは、どうぞ御寛恕下さい。

また、いずれかの折にブログのネタにするかも知れませんが、役柄に応じた装束の柄模様というのが決まっています。
「縞」って書いてるのが、「召使い格」に用いる「小格子着付」の略称です。「段」(1寸段、3寸段、5寸段、江戸段なんかがあります。)というのは、「主人格」の役柄。「肩」というのは「肩衣」……。あとは、色目が決まってるものはそれを書いてます。腰明きというのは…前に書きましたっけ?「紋腰」というのは、紋の描かれた腰帯(cf.無地腰帯)のことです。これも役柄のに応じて選びます。
加えて、強い色目と弱い色目というのもあって、シテなどには強い色目(たとえば、かちん)を用います。

そうそう、小さ刀の「位」もありますね。
いろいろな約束事に従ってですね、装束は組んでいきます。相手方の色目と重ならないように、また前回までの徳讃会で使っている装束はなるべく使わないように……とか。
棒縛はいろいろと小道具もありますなぁ。そして山伏は、身に付けるものが多い(゜o゜;

【※註:これらは、あくまでも当家(法人)の口伝に基づく方針です。毎回の徳讃会でも必ずしもそうであるとは限りません。その会の趣向、その時々の演出、演目の並びなども考慮していきます。一義的に善し悪しを判別・論評される基準には該当しませんので、口幅ったいですがその点は誤解のなきよう、十分にお含み置きください。】

ま、そんなわけでね。
こんな感じに組み上がりましたとさ。
奥から、棒縛、以呂波、柿山伏の並びになってます。
これを(写真には写っていませんが、)ここ、鏡の間に備え付けの装束棚に並べて置いてます。

さてさて。
実際に装束を着けたときの感じは、御越しになった方のみのお楽しみですネ('-'*)

なんだかんだ、9時半頃から12時近くまで蔵に籠もってましたでしょうか。(むろん、我が師と2人で組んでおりますよ?)


そして。

月曜恒例の、とーちゃんとの稽古(補習)は、舞台の上がこんな有様(笑)なので、脇正面に座して、発声のみの稽古となりました。

やっぱり最後の方、元気がなくなるのよねぇ……。
おれ!めっちゃがんばってる!!
そうなんですが……。(どうも恥ずかしいみたいですね^^; )

2014-10-29

お稽古はお休み中です。

風邪っぴきの息子殿、まだ咳嗽や喀痰が多く、声もかすれていますので、お稽古はお休みしています。
もしかしたら、今週は無理かも知れないなぁ……。

なかなか薬を飲んでくれなくて、大変困っています(-_-)
妙なところで、グルメなんだな。
薬 に 美 味 し さ を 求 め る な よ!!
と、父は声を大にして、言いたい。

そんなわけで。
とーちゃんは、せっせと自分の稽古に勤しむことにしまする(´∀`)


2014-10-27

お稽古_㉒ 狙い通り!(爆)

土曜日。
例によって、お稽古がありました。
今回は、少し実践的に着物(今回は紋付、袴で)を着けた状態でどんな感じになるのかを体験させてみました。
併せて、ばぁばやかぁさん、妹も一緒に見所で息子殿のお舞台を拝見するという……。

予定通り、妹の方が退屈してウロウロ動き出し、またギャーギャー言い出して、気が散るシチュエーションを作出することに協力(?)してくれました。

初め1回目、じぃじと一緒の時、よくできました。身体の向き:おっぱいに目が付いているという指導は、直感的によく分かったみたいでした。
さらに、いくつかの改善点を指導されました。
実はこの時から、声に少し元気(ハリ)がなくなっている感じはしていました。
ただ、慣れない着物だと、まれに気分が悪く(締め付けるから?)なってしまうこともあるので、それが原因かと思い
「もう1回、今度はとーちゃんと出来そうか?」「どうする?紋付、脱ぐか?」
と尋ねると、
「もう1回できそう。」「やってみる。」
とのこと。

その心意気やよし。
もう一度、紋付のままで、やってみようということになりました。(写真をいくつか撮ったので、また上げてみます。)

2回目の以呂波のお稽古が進む中、そこでハプニングが!
そう。科白を忘れたんですね!(爆)

こういう失敗経験が笑い話にできるのも、お稽古ならではですよね(笑)実は我々が、避けては通れぬことの1つです。
そんな時に焦らずに(フリーズせずに)危機的状況を回避できること……。
要は、お客さんに「それ」と気付かせない(心配させない)で対応することが求められるのです。(極論すれば、別にアドリブでそれらしい科白を作ってもいいんです。また余談ですが、科白忘れたんとちゃうか!?って思われるほど、“間”をとることもある。ってことを付け加えておきます。)

実際息子殿は、モジモジしたり、天井見たり、ものすごく顔をしかめてみたり……いろいろやってましたわ。
しかし、我が師も僕も手助けはしません。自ら何らかのソリューションを見いだすまで、基本的には放って置きます。(後見がプロンプター?のように言うそうですが、我が家ではそれが許されていません^^; )

ただ今回、科白が頭からスッポリ抜けてしまう…というのは、息子殿も初めてのことでして。経験値も少ないですから、そこを適当な科白を補って舞台を進めろ。というのは、どだい無理な話なので、ここはじぃじが冒頭の1語を教えたのですが……それでも、後が出てこない。

なので。もう一度「親」役の僕が、一つ前の科白を言うことで、ようやく続けていくことができたという……(笑)
☞いずれにしても、泣かなかったのはエラかった!(泣きそうになったとは思うけど。)

そんなことがあった為か、緊張して声が小さくなり、かすれているのかなぁ……。と思っていたところ、その日の夕刻になんと38.6℃の熱発と嗄声……。(稽古の後に散歩にも行って、走り回ってたのに。)

なんとも……(--;)
1回目の後に言ってた「喉が痛くて、ちゃんと声が出ない。」というのは、本当でしたのやな!(°□°;)(病の気配を微塵も感じさせないほど元気だったのに。)
舞台の本番が来月に近づいてきて、健康面でヒヤヒヤするのは、なんか勘弁して欲しいなぁ……って毎度思います(--;)

2014-10-23

お稽古_㉑(補習) 白洲正子氏の話を思い出した件

さて。

これから、クソまじめに為になること(ごくごく当たり前のこと)を、かしこまって書いてみます。

狂言には、
  1. 登場人物同士の対話としての科白
  2. 登場人物の内心を吐露する科白
  3. 見所の観客に対する説明的な科白
が、あります。
わざわざそう説明してみるのは、科白にはそういう役割があることをイメージできれば、内容を把握してもらいやすいのかな。と思ったりするからです。
え!?他の演劇もそうよな!?
と、お気付きの方……。正解です。
だから、初めに(小っちゃく)書いたやないですか。ごくごく当たり前の事を書く…って(笑)

それを踏まえて。

舞台上の我々出演者は何をしているのかというと、向き合って話したり、脇正面に外してみたり、正面を向いてみたり……というように、身体の向きを変えたり、声の調子を変えることで、それを表現していたりするわけです。(その辺は、第7回「狂言を楽しむ 徳讃会」の3曲目の「柿山伏」には特に顕著に出てくるのではないでしょうか。☞ちなみに、残り3席です。ぜひお急ぎを。)

ただ……。

それが息子殿には、まだ難しいのでしょうか。身体の向きが中途半端な方向だったり、イマイチきっちりとした「型」としての体をなしてないところがあり、「さて、どうしたもんかね……。」と思っていました。(それは、やはり中途半端はかっこ悪いですからね。)
なので、苦肉の策として、
  • おへそを前に向ける(正面) 
  • おへそを向こうの柱(大臣柱)の方へ向ける(アドと対面) 
  • おへそを幕の方へ向ける(舞台上には登場しない召使いに呼びかける)
というような事を言っていました。
しかし……どうもやっぱり、何かしっくりこないんですね。うまく指示が通ってない感じがする。

そこで、ふと標記のことを思い出したのですよ。
以前に友人が、白洲正子氏の著作を読んでいて、同氏が能をお稽古されていた折りのことが書いてあり、
乳房に目が付いているように思え!
と、指導を受けたと書いてあった。と教えてくれたことがありました(うろ覚えなので、正確ではないかも知れません。)
両乳頭が「目」だと思って、その目で見るように体幹を動かすことで、体幹を正確にコントロールする(……という概念でよかったと思いますが。)

そう。

息子殿に、「両方のおっぱいで、こっちをピピピピ…と見る感じで、動いてごらん。」「今度は正面を見て…。」と、やってみたんですな!
これは息子殿のハートをわしづかみにしたようですナ!!

2014-10-20

【実習】ボーヂを巻く

ボーヂって何でしょうね?
辞書を調べたんですが、少なくとも広辞苑第4版と言海(復刻文庫版)には載っていませんでした。(ぼうじ、ばうじ、ぼうぢ、ばうぢ などもありませんでした。)

ネットで調べると、「ぼうじ」または「帽子」という表記にてヒットしましたが、いずれも能楽師(おシテ方)の提供する情報がほとんどでした。
ただ、厳密なところで僕の欲しい内容ではなかったので、ここでは割愛します。

ボーゲ…ではありません。「狂言作り物用ボーヂ」と書いてあります。
こういう、幅が10cm強ぐらい(4寸?)でしょうか。
さらしの細長く切った布の事を、ボーヂと呼んでいます(便宜上、拙ブログでは表記をボーヂとします。また、もう少し幅の狭いものもあったように思います。)

そうですね、伸縮性のない包帯のようなものを想像してもらうと良いかもしれませんね。
あと、写真には白色のものしか見えていませんが、この下に赤色のボーヂもあります。


さて、これは何に使うのか?ということですが…。

能や狂言には、様々な「作り物(つくりもの)」と呼ばれる、木製(あるいは竹製)の小道具、大道具(いわゆる舞台セット?)が出てきます。これらにボーヂを巻き付けて覆ってしまいます。
右は、11月に神戸の湊川神社 神能殿にて「髭櫓(ひげやぐら)」という演目に出演しますので、それに用いる御道具(これは、熊手という武具を模したものです。)を出してみました。
☞僕が普段ボーヂを巻くような事がないのもありまして。
さきほどの、巻き取られたボーヂを、熊手の柄の部分にグルグルと巻き付けていきます。(要領は包帯を巻くのと同じですね。)
最後は、糸針でボーヂ同士を縫い合わせて止めます。










これが、私ども法人の髭櫓の御道具(一部)です。
柄の部分(尺の長いもの)とは別に保管してありますが、熊手の他、薙鎌(ないがま)と槍の穂先(血溝アリとナシ各4本「い」〜「ち」の文字が彫られています。)です。
玄三郎翁の手製です。

余談ですが、前回の徳讃会で「靱猿」の「大雁股」を解説する折にも少し触れましたが、舞台上には、実際の武具をもって上がる事が許されませんでした。なので、これらの穂先はすべて木製の模造物です。
幕府の要人、貴族などが能や狂言を鑑賞する際の安全性に配慮したものである(今で言うところの、テロ対策?)だと聞いています。

柄の部分は、先が割れています。
そして、玄三郎翁の工夫でしょうか。糸針を止めるための溝が彫られています。

上の2枚目の熊手の写真も併せて御覧いただきたいのですが、熊手のパーツを柄に差し込んで、糸針で結紮することで、脱落を防ぎます。

結紮した後に、さらにボーヂでグルグルと巻いていくわけですね。 (だいたいは楽屋で組み立てます。)
さらに接写してみました。(たまたま、iPhoneのアプリにそのような機能があったので^^; )
玄三郎翁の工作の工夫、細かさの一例が、よく分かりいただけるかと思いますが……。

ま、そんなことをやっていた、日曜の午後でありました。

お稽古_⑳ そろそろ仕上がってきましたね。

土曜日!
実は、息子殿の通園する幼稚園にて初の運動会にて、お稽古は日曜に振り替えでした。お遊戯の「型」!?ができるなら、以呂波は楽勝やな!とじぃじに言われてました^^;
ちょっと遠隔の幼稚園に通うようになってからは、随分とたくましくなったものです。

運動会には家族で参加しましたが、思わぬピットフォールがありまして。
息子の出場したある競技にて(この時は妻と僕と2人が撮影をしていたわけですが)、妻はゴール付近にて初めから隣のよその子を動画撮影しており、僕はスタート地点から撮影してましたが、途中で息子殿をロストして、息子とは別の子をiPhoneで撮影するという失態を演じてしまいました(-_^:)
☞なんじゃそりゃ(-。-;) 
☞家に帰ってから気付くという…ね。

閑話休題。
日曜日。
まず、録画をしながらじぃじと一通り以呂波をやってみました。その後、すぐ居間のテレビにて録画内容を確認。改善点を指摘されました。どうもお遊戯の内容を踏まえて、難易度は若干上がった(要求されるレベルが上がった)ようです。
それを踏まえて、今度はとーちゃんと。
ただ、言われた事を今すぐに修正、反映というのはまだまだ難しいらしくて、次回までの宿題ということに相成りました。

どうも、「ある」型が苦手のようですね。
苦手な事をやる(じぃじやとーちゃんから注意される)くらいなら、その型を飛ばしてしまえ!(やらんとこ!!)という判断みたいです(--;)
☞なんじゃそりゃ(-。-;) と、思いますが、どうもそういう感じが見受けられます。なんじゃそりゃ(-。-;) 
☞二度、言ってしまいました。

次回は、より実践的な内容に近づけていきます。家族を見所に入れて、かつ着物を着てやってみます。(残り4回の稽古のうち、3回めに装束を着けてみる予定にしています。)
ブラッシュアップは鋭意続いて参ります。

2014-10-16

【お知らせ】1ヶ月前です!いよいよ、残席:5席となりました!!

おかげさまで、順調にお席が埋まっていまして、1ヶ月前の今日で残席5です。
ありがとうございます。

まだ、高槻市広報誌などに掲載される前からこんな感じですので、また広報に載る前に販売が終了してしまうかも知れません(o^-^)
いつも、一部の市立図書館やいましろ 大王の杜(博物館)、コミュニティーセンターなどにもチラシを置かせていただくのですが、ここ数回はチラシ配架のお願いに行く前に捌けてしまう事が多いので、置きに行く事もありません^^;

さて。今日は棒縛の事を。
昨日、twitterを眺めておりますと、たまたまこういう内容が流れてきました。
「人間は、可笑しいから笑うのではない。笑うから可笑しいのだ」 ― アンリ・ベルクソン
アンリ・ベルクソンがどのような人物なのか、寡聞にして存じませぬが、この事を友人に話すと、Motion creates Emotionやな。とかっこ良う言うてました。

実際に稽古をしておりますと、それを肌で感じます。
演者である僕自身は、演目の筋も、いわゆるオチにあたるところも全て知ってしまっていますし、ましてや師匠の指導を反芻しながら、孤独に型(身体の動き)や科白のチェックをしながら稽古をしてるわけですから、僕自身は別に面白くも楽しくも、なんともないはずです。(他の狂言方はどうなのか……それは分かりません^^; )
☞そもそも、楽しく稽古をする…という習慣がございませんねぇ(´∀`)

ところが、何度も何度も「笑う」という型をやっていますと、あら不思議。
段々と、本当に面白く、楽しくなってくるんですねぇ!(なんか変なスイッチ?が入る感じ)
しかもこの「棒縛」は、次郎冠者と太郎冠者が朗らかに謡い、舞い、笑い、賑やかに酒盛りをするお話ですから、これまた何度も「大笑い」をする場面が出て参ります。

仄聞するところでは、この「笑って楽しい状態」というときには、NK(ナチュラルキラー)細胞という、ヒトに生得的に備わっている免疫システムが活性化されているそうです。

おそらく、僕の体内には今、このNK細胞がドサッと湧いて出ているに違いない!
……と、にわか健康志向に走っております。


2014-10-14

【つづき】綱を縒る(舟を編む…的な、何か。)

さて。さらしを縒り合わせて、綱を製作する話でしたね。

うなぎ
手始めに練習を兼ねた綱は、僕のアート作品になりました。何か分かります?
分かった人には、何か良いことがありますように!(心より、祈念しておきます 笑)
☞でも、このアートが、いろいろ教えてくれたんですよね。
☞このページのどこかに、答え書いときます。








その昔、横綱の化粧回し?を作ってるところをテレビで見たことがありまして。何気に見てたら、屈強そうな、むくつけき同部屋の力士たちが協力してグイグイ綯い上げるわけですね。
みんな、軍手をしてはりました。
おそらくは、まわしが手垢で汚れぬよう、あるいは手を守るために、軍手をしてはるんやなぁ。と思って映像を眺めてました。

で。はい、これ。介護用?のディスポーザブルのプラスチック手袋です。これ、便利なんです。家族が感染性の病気になっても、吐瀉物、喀痰、その他の汚物、これで防げる優れものです。(溝掃除の時もこれをしてましたよ。)
今回僕はこれをして、製作に当たりました。


そうそう。
これが、縒り合わせるための道具(手製)です。5寸釘?を打ち込んでみました。
板にはこのあと錘をのせます。

釘に、半分にしたさらしの中央を引っ掛けるわけです。


二つ折りになったさらしを、まず片方ずつ左方向(やりやすい方向)に縒ります。この時左右に掛けるテンションが不均等だと中央がずれてよくありません。(なので、手が離せなくて写真が撮れませんでした^^; )
左右ともほぼ同じ回数縒り合わせ、次に紐状になった左右のさらしを今度は2本を合わせて右方向に縒り合わせていきます。長いので、糸針のようにはいきませんでした(;-_-;)

分かりますかね?一本一本は、左に回転させてるので、自然に右に戻ろうとする力が働きますが、左右を合わせて右方向に縒ることで、左右の紐の元に戻ろうとする力が相殺され、二重螺旋構造(?厳密には違うか^^; )の1本の縄になるのです。

手始めに作ったプロトタイプを師匠に見せて(この時はまだ、アート作品にはなってません。)この太さでよいか?と尋ね、了解を得たので、本ちゃんに掛かったわけですが……。
プロトタイプの写真、よく御覧いただくと「ヒゲ」が出てるの分かります?あちこちに。
切断面から糸がほどけてしまって、糸くずが出てくるんですね。
なので。
これは、切断面が内側に来るように中折りの四つ折りに工夫してみました。
実は、4尋取って、出来上がった長さが1尋半とちょっという感じで^^;
☞本番用の物より少し長いぐらいで大して変わらない長さ。

なので、4尋のさらしから2尋ではなく1.5尋強という綱ができたことから、25%ほど(単純に)短縮するとふみました(ま、そうでもなかったんですけどね。^^; )

これでは納得できなかったので、今度は、三つ折りの5尋です。
2.5尋の完成形→25%がロス(縒りで短縮で、2尋弱の完成)と換算したわけです。

右から、棒縛「稽古用」の綱、次いで「本番用」、3本目が、今日作ったやつ。本番用よりちょっと長い。一番左が長くなってしまったやつ。

縒り合わせる細かさ、強さによるんでしょう。固さもそれによって異なってきます。

でさ!
作ってからちょっと思ってンけど、これって懐中できるんかいな(’’;)
ちょっと、ボリュームがあるよねぇ^^;

お稽古_⑲(補習) 昨日は朝から。

昨日は、僕も休みでしたので朝から息子殿と稽古を。今回は動画を撮ってみました。
サッと立ち稽古は終わらせて、次いでテレビで映しながら一緒に注意点などを確認しました。
土曜日にがっちりやってるので、特に変なところもなく、できていました。

さて。
台風19号の接近で外に出ることもままならないため、体育の日は終日、自宅で過ごすことに。

先日、善竹大二郎氏来宅の折に確認させてもらったのですが、棒縛の太郎冠者。身体を戒めるのに使う綱があるのですが、彼のあの体格(ご存じない方は、徳讃会へGo!!)でしょ?果たして、綱の長さが足りるのか……!?という懸案事項がありまして。

結論から申し上げますと、当家にある棒縛用の綱(本番用)、ビミョーな感じなんですね(゜∀゜;ノ)ノ
これで装束着けたら、ちょっとまた様子が違うかも知れないという思いもありまして(大二郎氏ご本人は問題ないとのことでしたが。)念のため、新しく作ってみることにしました。(こういう機会でもなければ、御道具を作る事もないですから。)

我が師に伺ってみると、「糸針作る要領と一緒じゃ。」という言葉だけでした^^;

ま。
確かにそうでしょうけども……!なんか、こうもっとさ、ディテールに拘った、なんだろ?tipsとか、ノウハウとか、詳細な寸法(先行事例)とかさ……。
あ、そうそう。
「今のやつは、ちょっと細すぎるから、太うせぃ。」「古いやつ、端っこちょっとほどいたら、布の幅わかるやろ?」って言ってました(爆)

材料(さらし布)は、師匠に提供してもらえました。
布の幅は、ほどいた物で約3寸5分(縮れ、だいぶと草臥れてます)だったので、少し太めのものにするなら、さらし布を半分に裁ったぐらいと目算を付けました。

しかし、いきなり実践の海に放り出された、不肖の弟子はハタと困りました。
長さがね……分かんない。
縒り合わせるので、どの程度短くなるのか、皆目見当が付かない。
ちょっとビミョーだった本番用の綱で1尋と半分もない感じでした。

とりあえずは、2(1尋は両腕を横にいっぱい広げた長さ。身長とほぼ同じ…だったかな?)を取ってみることに。
2尋の綱ということは、4尋のさらしを半分に折って縒り合わせることになります。

いきなり本ちゃんというのは、リスキーなので1反のさらしを縦半分に裁ち、そこから4尋を取り、まず実験的に、練習も兼ねて残った方のさらしで縒ってみることにしました。

うーん…。失敗しました^^;
が、いろんな知見を得ました。

つづく……。

2014-10-13

【おしらせ】第7回「狂言を楽しむ 徳讃会」は残り7席となりました。

台風19号が近づいてきました。(善竹能舞台周辺も風が強く吹いています。)
僕は朝から、外構のチェックやら溝掃除、一部閉めにくくなっている雨戸を締めて回り、懐中電灯、防災用サイリュームライトのチェックなどを済ませました。

JRの在来線(京阪神各線区)も16時から運休のようですね。JRの本気を感じます(それだけ危ないということでしょうか?)
本日は、僕もチケットの発送業務はお休みさせて頂きますm(__)m
ご賢察頂ければ幸いに存じます。

さて。
今回の第7回「狂言を楽しむ 徳讃会」へは、北は新潟、南は九州方面からお客様がお越し下さると伺っています。御遠方より、誠にありがとうございます!

お陰様で、お席も順調に埋まっており、なんと、残り7席となりました!!(*゚▽゚ノノ゙☆パチパチ

今回の徳讃会は、大蔵流狂言でも特にポピュラーな演目が中心です。
ラインナップは、初舞台でよく演じられる以呂波(いろは)、外国人にも人気だという棒縛(ぼうしばり)、小学生の教科書にも載っている柿山伏(かきやまぶし)です。

善竹能舞台はお座敷の席なのですが、舞台の高さは床の間の高さ、客席最前列から舞台までの距離は1mもありません!(我らが門閥の始祖、善竹彌五郎翁の意匠を踏まえた舞台の設計となっています。)
演者の息遣いはもちろん、関節の鳴る音まで聞こえる(!らしい 笑)ほど、迫力のある舞台をご堪能いただけると存じます。

この機会にぜひ、身近な距離から大蔵流狂言を御覧頂ければ大変嬉しく、ありがたく思います。

チケットはこちらから、お求め頂くことができます!(クレジットカード払い、郵便口座振替払いをご利用頂けます。)

どうぞ、よろしくお願い申し上げマッスル!!




お稽古_⑱ トークンの成果!?

まず、前回の投稿しました「論説文【 ゴ ハ ン ツ ブ の 一 生 】」ですが、あれは作家の清水義範氏の御著を見習って?小・中学校の教科書に、ああいうの、あったよね?というのをパスティーシュしたものです。
僕の家庭事情に絡めて作ったフィクションですので、真顔で質問されても困ります^^;

ウチの子ども2人(ブログ中では2匹の獣。)が、食事中にこぼしたご飯粒ひっつき虫的なゴハンツブという名前の架空の植物をイメージして下さい)を身体に付けたまま歩き回るので、家のあちこちにそれが落ちていて(ブログ中ではゴハンツブの種、いつも僕が踏んでしまって、めっさムカつく!!って単純でアホな話を、教科書的に小難しくパロディにした。ってだけのことです。
……ってか、説明させんな!(*`Д´*) 渾身のボケを説明させるなんて、どんな罰ゲームやねん!?(笑)
今日は、ラーメンの麺を素足で踏み抜いたっちゅーねん!!

閑話休題(どーでもよろしい。)

土曜日は。じぃじとの合わせ稽古2回目でした。僕が思っていた以上に、上手になっていました。

17回めの補習稽古は、余りの息子殿の不出来に怒り心頭に発し、旧態依然とした僕の昭和のチップがフル稼働という状態でした。(そんな時はきっとOSも昭和モードです)
息子殿の心をへし折ってしまって、稽古に対するモチベーションが下がっていたら、大変困ったことだと思っていましたが、一生懸命取り組んでいました。

この昭和のチップ(言い得て妙です。)からの脱却を目指し、トークンも導入し、今までとは違ったアプローチでの狂言の継承を試みるという遠大な!?計画なのであります。

お寿司型のアメちゃんです。
お寿司屋さんの店先でふと見かけたやつです。
これは、スペシャルな時に。
俄然モチベーションが上がっています。

息子殿が、お寿司職人にあこがれてる?ことも相まって、これです。








そして、たまたま先日、ウィル・スミスの息子(だっけ?)とジャッキー・チェンが出演してる「ベスト・キッド」(リメイク版)を地上波でやってましたよね?どうも息子はそれを観たようです。
実は僕も、幼少のみぎり元祖のベスト・キッドを観たことがありまして。「ワックスを塗って、拭き取る」という、一見、空手とは関係ない無駄な動作が、実は攻撃を「受け流す」型の修練だった。というのが特に印象に残っていました。

いつぞやも書いたと思いますが、土曜日の稽古の前には、僕は必ず舞台の拭き掃除をしているのですが、これは使える!とふと思い至りました。
実はこのお掃除は、歩く稽古をしていることにもなるのだ!ベスト・キッド観たやろ?
と、息子に言うと、何やら感じ入ることがあったのか、すぐに足袋に履き替えてきました。
掃除道具を持たせて、掃除と歩き方の両方を指導しながら、やらせてみました。途中で掃除用具無しでやらせるようにすると、独りで黙々と摺り足で歩くことだけをやっていました。

そうして稽古が済んで、巻物シール帳がシールでいっぱいになってきたので、対応を考えていると、息子殿は自分で帳面を探して持ってきました。
……何とも^^;
だんだんと、稽古に対する積極性が表れてきたのではないか……と思う次第です。

2014-10-10

論説文【 ゴ ハ ン ツ ブ の 一 生 】

この季節になると、家中のあちこちに、ゴハンツブの種が撒かれます。

2匹の獣が私の家には棲息していますが、獣はその体にゴハンツブの種を引っ付けて移動することで、ゴハンツブは、その生息域を広げていくんですね。

またゴハンツブは獣の主たる栄養源としても利用される事が、近年の研究よりよく知られるようになりました。

ここに獣とゴハンツブには、「共生関係」があることを見出すことができます。
また、おそろしい事にゴハンツブは長年身体に取り込む事で、約100年後の致死率はほぼ100%だと推測される事が明らかになってきました。

そしてゴハンツブは、オトナの靴下の繊維質に深く入り込み、強固に粘着したり、あるいは体から水分を放出し、オトナの衣類などに強く結束することで、その使命を果たし、短い生涯を終えるのです。

2014-10-09

お稽古_⑰(補習) おざなりな姿勢

原因はだいたい分かってるんです。そもそも嫌々やってるから。
二字め上がりの三段起こし
が全く出来てません。
それに、一生懸命大きな声を出すようにすると、妙なアクセントになります。これではいけません。
たとえば、
こまってござる。
と、なるべきところを、力いっぱい声を張ろうとすると、
こまってるぅ
になってしまいます。
大きな声でありつつ、しかもちゃんと基礎となるところ(二字め上がりの三段起こし)は押さえておかなければなりません。
なんども、なんども、なんども、なんども!!くりかえし、くりかえし、くりかえし、くりかえし!!!
……それでも、ぜーんぜん解りよらん(*`Д´*) 
ワカランことを繰り返されるほどウンザリするのは当たり前だけれども、こちらとしても、中途半端には終われないわけで。
聞いたとおり、言わんかい!
と言って、ダメな発声と、良い発声をやって聞かせても、そもそも聞く気がない(としか、思えない)から、違いが判らないわけです。
それに口頭で説明され、それを理解したとしても、「発声」というアウトプットの部分は自分で体得するしかないのでは。
うーむ。これは、残念ながら変なクセが付いてしまったと言っても良いと思います(指導に失敗したとも言えるでしょう(-。-;) )

何か根本的に噛み合ってない気がするんだけれども、それが僕には分からない。
「 な ん で 出 来 へ ん ね ん ! ? 」という驚きしかない。
耳が悪い事はないだろうし、目も正常だろうから、出来ないはずはないです。

さてさて。如何にリカバリしますか…ねぇ(-。-;)
お陰で、皆既月食も初めの方しか見られなかったし、とーちゃんは自分の稽古ができませんでした(`へ´)フンッ。

2014-10-07

お稽古_⑯(補習) 厳しめに。

6日にも、夕食後に稽古をしました。

だいたい、息子殿は好き嫌いもあるし、
「おれはなー、にくしょくけいやねん。」
と、言って偏食をはばかりません(怒)いつまでも嫌いなもの(菜っ葉系の炊いたんとか、キノコとか、豆腐ね。)を後回しにしようとするし、あまり好きでない物も最後の方になってくると、嫌いなものカテゴリーに移行するので、ますます食が進みません。(肉も嫌になってくるよね、この人。肉食系なのに。)

ましてや、さらにそこに「ご飯の後、ハミガキして、お稽古やで!」などと言われようものなら、延々とモグモグとやってますし、食後の歯磨きもダラダラと……(*`Д´*)

毎回、毎回。
そういうルーチンを経まして。ようやっと稽古に至るわけです(-。-;)

最近ちょっと、型を重視して、発声をおろそかにしていた傾向があったのですが、これからは型もだいたい頭に入ってきているようですので、正しい発声、大きな発声というのも併せて、チョイ厳しめにいこうと思います。

あんまり厳しすぎると、嫌気が勝つし、かといって温すぎると今度はダレてくるし……。そのさじ加減が難しいなぁ……。と毎度、悩むところです(笑)

2014-10-06

お稽古_⑮ 合わせ稽古

4日土曜日、息子殿はじぃじとの「以呂波」初お稽古でした。

当初、僕の予定では、30分ほどで終わるはずでした。
しかし!息子殿。相手が変わって緊張もあったのか、普段出来ていた事も出来ません(--;)
また、いろいろと注意点が列挙されました。(ナルホド。我が師の要求するレベルとは、割と容赦なく高いのだな……と改めて思いましたよ。)
結局小一時間はかかったでしょうか。

息子殿との稽古の後、我が師より僕に対しても指示がありました。
「もっと、どんどんレベルを上げていかなアカン。」
「このままやと、単なる学芸会やデ。狂言にしていかんと!!」
確かに、このままではダメですね。ひと様にご覧に入れられるものではない。
さて。これからは、少々ハードルを上げていく方向にシフトしていきましょうゾ。
息子殿には少々泣いてもらわねばならぬでしょう。

僕はといえば、東京より善竹大二郎氏がお立ち寄り下さいましたので、午後から「棒縛」の言葉を読み合わせてみました。
特に大きな違いもなく、謡もすんなり合わせる事が出来ました(笑)

ただ、柿山伏ね……。
最後に、ある問題が生じまして……。
うーむ。十郎師は易々と(?)やってのけられるそうですが、僕のガラスの腰は、ちと破損した模様です(--;)

困りましたな……(;^_^A

2014-10-05

積年の心残りだったもの(Next Toku's Hintをうけて)

いわゆる舞台に立つに当たっての、インセンティブの話ですけども。

僕は幼少のみぎりには、舞台を無事に勤めると「ごほうび」と称して“何か好きなもの(親の気持ちを忖度した範疇で)を買ってもらっておりました。

当時はですね、「超合金」というナゾの合成金属(だと思う)製のおもちゃが、垂涎の的でありました。
例えば、ゼンダマン(タイムボカンシリーズですな!)に登場するゼンダゴリラが欲しくて、買ってもらったり……。唯一おもちゃを入手できるチャンスでした。(余談ですが、今、ゼンダゴリラのパッケージを画像検索してみましたが、“超合金”ではなさそうですね^^; )

そんな中。
豊頬の美少年(だったかもしれない)僕はですね。何を思ったのか、「金庫が欲しい!」と…ねだったわけですね。まぁ何で金庫だったのか忘れましたけども^^;

金庫欲しいって言ったのは、たぶん30年程前ですよ?

で。金庫もらいましたよ、これね。
大きさは、縦110㎜×横90㎜×奥85㎜です。父の所有だった、年季の入った金庫型の貯金箱(おもちゃ)です(^^ )
何か思ってたのと違ったけど、結構ね、気に入って嬉しかったですよ。

金庫をもらった日の夜、「鍵を持ってると、必ず無くすデ?鍵だけはオトナに預けとき。」って誰かに言われたように思います。

でも、誰に預けたのか、スッカリ忘れてしまったんです。舞台も終えて、気分も高揚してたし、金庫が嬉しかったし。(あるいは、誰にも預けないでどこかにポイッとうち捨てて、忘れてただけだったかも知れません。)

爾来、この、図らずも失えてしまった三つ穴の鍵を、長年にわたり探していました。
当時は、家族の誰に尋ねても
「ホラ、言わんこっちゃない(鍵を無くしてしまって。)」
と素っ気なく返され、冷笑されるばかりで。
大喜びで手に入れた宝物が……自分の過失で損なわれてしまったこと、誰も親身に相談に乗ってくれないことで、一気に打ち拉がれ、ヘコんでいました(>_<。。。
☞ま、冷笑されるので、だんだん誰にも言うのはやめるようになりましたけども。

余談ですが、実はつい最近になって蔵の中で探し物をしていたところ、二つ目の金庫を発見しました(右)
もしや、鍵が中に!?って淡い期待を寄せて中を見てみたのですが、あいにく鍵はありませんでした(*.*〜〜



そしてこれです。
先般、灯芯と灯明皿を見つけた同じ場所に、三つ穴の古い鍵がありました!
もしや!?(°□°;)
と心躍らせましたとも!!(笑)
何となく、見覚えがあるような、ないような……。


そして、ビンゴ!!!(≧∀≦)/

なんだか静かな、心の底からフツフツと湧き起こる喜びがありましたね(^^ )
今まで、家の中で金属片や、どこの鍵とも分からない鍵が一箇所に溜められた場所は、必ず確認するようにしていました。
しかし、今まで探している鍵が見つかることはありませんでした。その度に残念で暗い気持ちになりました。
何かの拍子に、鍵はもう既に誰かによってゴミとして処理されてしまったのかも知れない(我が家も何度かリフォームしましたし。)し、諦めるべきなのかも知れないと思いながら、なんとまぁ…いつの間にやら三十ウン年(×_×;)

爺さまが預かってくれてたのか?
それはどうか分かりませんし、最早、訊く術もないのですが……。
こうして思いがけず三つ穴の鍵が見つかって、今までの我が人生に欠けていたパーツが何やら一つ埋まったような気がするのです(o´∀`o)
☞何ともショボいパーツだと思われる向きもあるでしょうが、大事なことであったのです。